赤に映えるほどの白い狂気
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ある狂人の独白


彼女が僕に振り向かないのは、全部全部あの10代目のせい。

そしてあのヒットマンのせい。

彼女を助けたとか知らないけど。

彼女が憧れてるとか知らないけど。

それで彼女が僕に振り向かないなんて間違ってる!


居なければ良いんだ。

あいつらが居なければ、きっと彼女は僕に振り向いてくれる。


そうだ、そうに決まってるんだ。


ねぇねぇ、僕を見て。僕を見てよ獄寺隼人。

キミのことがだいすきなんだ。


待っててね。


直ぐに邪魔者は消し去ってあげるから。

あいつらが死んだら心優しいキミのこと、とても悲しむだろうね。


だけど大丈夫。


僕がキミを慰めてあげるから。

今キミは遠い地で別の任務に就いている。

けれどそれも今日まで。明日には戻ってくる。

…キミに最高の贈り物をしてあげるよ。

ボンゴレ10代目の穴だらけの亡骸と、黄色のアルコバレーノの生首をキミにあげよう。

そうしたら、きっとキミは―――


喜んでくれるよね?


さぁ、邪魔者なあいつらにさよならを言いに行こう。


僕達二人の愛の前に…死んでね?

バイバイ。僕の大っ嫌いな二人。