マフィアだということ
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「―――でもな。獄寺」

「はい」

「オレは別に、お前がツナに移ろうとも構わねぇぞ?」

「知ってますよ?」


売り言葉に買い言葉のノリで獄寺は対応する。あのリボーンに恐れを知らないのか。


「というか、オレとお前の関係は愛人だ。他に本命がいても何の問題もねぇだろ」

「その通りですね」


でもですね、と獄寺は続ける。


「オレは、リボーンさんが好きなんです。だからリボーンさんの愛人をしてるんです」


そうか、とリボーンは答えた。いつも通りに素っ気無く。


「でもな獄寺。オレはお前を多くの愛人の一人程度にしか思っていない。いつ切り捨てられるかもわかんねぇぞ」

「分かってますよ?それぐらい」


獄寺は笑って。


「オレはぜーんぶ分かってるんです。その上で言ってるんです。ですから貴方は、何も思い悩まないで下さいね」


そう言う獄寺の顔はとても幸せそうだったが、少しだけ影が入っていた。

リボーンは当然そのことに気付いていたのだが、その上で無視していた。