真っ赤な告白
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…獄寺くん。

寝てるの?

獄寺くんの寝顔って、そういえばあんまり見たことなかったかも。

きれいだね。やっぱり。

うん。全部が。きれい。

…獄寺くんってさ、寝てるとまるで人形みたいだね。

だって動かないんだもの。全然。

どんなに静かな空間でも。寝息一つ聞こえてきやしない。

あ。風が吹いた。獄寺くんの髪が揺れて。うん、やっぱりきれい。

さらさら流れる髪に惹き寄せられて。思わず手を伸ばして。撫でてみる。

…うん、いい手触り。文句なし。

………ね。獄寺くん。


「好きだよ」


………。

………。


はい獄寺くん赤くならないー。

ていうかしまった。起きてたんだ獄寺くん。やばい。

うん、獄寺くんの顔が赤いのは夕日のせいってことにしておくからさ。

…オレの顔が赤いのも。今だけは夕日のせいってことにしといて。


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どうしよう。この気不味い空気。