眠り病
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獄寺がその知らせを聞いたとき、聞き間違いかと思った。

イメージが繋がらない。そんなこと起きるはずがないと脳が否定する。

だって、そんな、それは、ありえない。


リボーンが倒れただなんて。


しかしそれはどうやら事実のようで。

慌てて教えてもらった病室まで行けば、そこには確かにリボーンが横たわっていた。

聞いた話、通路に倒れていたという。

外傷はなく、争った形跡もない。顔は苦痛に歪んでいるわけでもなく、まるで眠っているようだったという。

不審な点もあるが、怪我はないみたいで獄寺はほっと一安心した。

安心ついでに思わず笑み、リボーンを見る。

と、


「―――ん?」


リボーンが目を覚ました。跳ねるように飛び起き、辺りを見渡す。

そしてその目が獄寺を捉えた。獄寺はやや怯みつつ、


「お…おはようございます」

「ん…?ここはどこだ?」

「病室です」

「病室?なんでそんなところにオレがいるんだ?」

「なんでも倒れられたそうで。…覚えてませんか?」

「まったく記憶にない」


不思議そうに首を傾げるリボーン。

獄寺も見舞いに来ただけで状況を説明出来るほど事態を把握しているわけではない。

獄寺は急いでシャマルを呼んだ。