眠り病
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起きたリボーンは流石に自分が倒れたことを覚えていた。
といっても、楽観は変わらずだったが。
ベッドの上で「困った困った」と言って、それで終わった。
病室で大人しくするようになったし、検査も文句を言わずに受ける。
それでも、結局何が原因で倒れているのかは分からないままだった。
そもそも、今日までにも定期的に検査は行われていた。それでも何も分からなかった。
「こりゃあ駄目かもな」なんてリボーンは軽く言う。まるでジョークのように。
しかし獄寺から見たリボーンの様子は…
まるでどこか、達観しているような。
そしてそれを裏付けるかのように、
リボーンが自覚したからか、
リボーンが負傷したからか、
それとも最初からこうなることは決まっていたのか、
だんだんと眠るまでの間隔が短く。
だんだんと起きるまでの時間が―――長くなっていった。
突然、糸が切れたかのように倒れ、眠る。
そしてある時、まるで朝が来たかのようにいきなり起き上がる。
…獄寺は、リボーンが眠りにつく度ある不安に駆られて仕方がない。
もう、起きなかったらどうしようと。
そんなことないと、絶対起きると自分に言い聞かせて、でも不安で、だからリボーンが起きると安心して。
…そして、次にリボーンが眠る日に恐怖して。
獄寺は日に日に憔悴していった。リボーンは起きるたびにやつれていく獄寺を見て心配していた。
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