彼のデートのお相手は

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「―――…あれ？リボーン？」

「…何やってんだ？お前」

「―――ふっ」

なんでそこでいきなり遠い目をするんだ。お前は。

「…ん？獄寺くん？」

「あ、10代目！こんにちは」

「うん。…獄寺くんこれからお出掛け？なんか嬉しそうだね」

「あ、分かりますか？…えへへ。実は……これからデートなんです」

「へー…」

………。

「なんですと！？」

「というわけだよ。リボーン」

…そうか。

それがこんな草むらでストーカー顔負けのスタイルで獄寺を見張ってる理由か。

何がどれでどんな訳だこの野郎。

「…別にいいじゃねぇかデートの一つや二つ。好きにさせてやれよ」

「大いに駄目だよ！！」

「大体、獄寺はお前の右腕を目指してはいるがそれ以上の関係はねぇだろうが」

「うー…そうだけど、そうだけど！！」

あーもう。見ているこっちがもどかしい。

「そんなに獄寺のことが好きならさっさと告っちまえ。鬱陶しい」

「ななななあ！？何言ってるんだよリボーン！オレは、そんな、えと…」

うわ、こいつマジで隠し通してるつもりでいるよ。

「獄寺なら嫌な顔はしねぇだろ。もううざいから適当に酒でも飲ませて既成事実作っちまえよ」

「なんてこと言ってんのリボーン！その案ナイス！今度やろうとしてみる！！」

おー、てんぱってるてんぱってる。

上辺と本音がごっちゃになるほどてんぱってる。

「と、とにかく、あの獄寺くんの馬鹿さ加減と可愛さだからどこの馬の骨かも分からない奴に誑かされてるのかもしれないんだよ！」

酷ぇ言いようだな。合ってるけど。

「そんなわけで！獄寺くんが傷付くのを最小限に抑えるためにここは一肌脱ぐよリボーン！」

オレを巻き込むんじゃねぇ。

「…はぁ。で、その獄寺のデートの相手とやらは誰なんだ？」

「さぁ…獄寺くん、これからデートだってしか言わなかったから」

…あー、なんとなく相手察しついちまった。

あの獄寺が嬉しそうにデートって言う相手…言える相手とくれば…

「…それにしても…相手はまだ来ないの…？獄寺くんさっきからずっと待ってるってのに…！」

そうか。

だったらまだ平和的に事が運ぶママンである可能性は消えたか…

なら、残る人物は一人。

「獄寺くんを待たすなんて一体そいつ何様なのさ！ああもう腹が立つ！！」

「獄寺がそれで相手を嫌うならお前にとっては願ったり叶ったりじゃねぇか」

「そうだけどそれこれとはまた別問題！！」

うわ、言い切りやがった。

「―――と、あ。相手が来たみたい…！」

「………」

「よー！獄寺くん待たせたかー？」

「あ、お父様ー！」

ズッシャアァアアアァァァアア！！

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