お見合い
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某月某日。


「来月、リボーンちゃんのお見合いパーティをする」


唐突に、9代目がそう呟いた。


「…は?」

「は?ではない。お見合いパーティだ。リボーンちゃんの」

「はぁ…」


言いながら、獄寺は9代目の気が触れてしまったのではないかと心配になった。

9代目はリボーンを溺愛している。これでもかというほど。

本当は箱庭の中で蝶よ花よと可愛がりながら育てたいと言っているほどだ。箱庭程度ではリボーンちゃんは抑えられないので自由奔放になってはいるが。

そんな9代目だ。リボーンちゃんの想い人である獄寺を快く思っていない。どこか遠くへ左遷されてもおかしくない。というか、昔一度された。

しかしそのことを知ったリボーンちゃんが「じゃあオレも行く!」と荷造りを始めてしまったため慌てて獄寺はボンゴレに戻されたのだった。

そんな9代目だ。リボーンちゃん大好き9代目だ。

それが、お見合い…?


「…今はわしの所にいるリボーンちゃんだが、いづれはやがて飛びだつ…その旅立ち先を早めに見ておこうと思ってのう……」

「はぁ…」

「全国から呼び込みをし、選考はわしがする。リボーンちゃんの身体目当て、ボンゴレの名声目当ての輩は一切踏み入ることを許さなぬ!!」

「………」


なんだか熱く熱弁をしている9代目を獄寺は明後日の方向を見ながら見守る。


「そこでだ。獄寺」

「は、はい!?」


唐突に名前を呼ばれ、驚きながら答える獄寺。


「お主にもお見合いパーティに参加してもらう」

「オレも…ですか?」

「ああ」


9代目は頷いて、答えた。


「リボーンちゃんの護衛じゃ」