押してダメでも押してみろ
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新商品のパンを数点手にし、廊下を歩いているところで獄寺はふと振り返った。

何故だか知らないが、誰かがいるような気がして。

そして、振り返った先には先ほど別れたリボーンが立っていた。


「リボーンさん」


獄寺は感情が高ぶるままにまた行動しそうになり……押し留まる。先ほど落ち着くと約束したばかりだ。


「…どうか、しましたか?」

「お前の思いに、答えに来た」


獄寺の鼓動が高鳴る。思い。答える。身体が熱くなる。


「…オレも、お前が好きだ。……オレと、付き合ってくれ。獄寺」


気が付いたときには、獄寺はリボーンを思いっきり抱きしめていた。

いつの間に移動したのか、全く覚えていない。けれどそんなことはどうでもいい。


「…嬉しい、です。ありがとうございます、リボーンさん…」


獄寺の胸の中でリボーンはやはり固まっていた。

リボーンは純情で、清純で、そして超奥手だった。

そんなリボーンからの提案で、とりあえずふたりはまずは文通から始めることにしたのだった。


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い、いいか獄寺。つ、つつ、付き合うからには、けけ、健全なお付き合いをだななななな!!!