親子
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と、買い物をしに街まで向かう途中に雲雀と会った。


「やぁ」

「おう雲雀。こんなところでどうしたんだ?」

「キミを待ってたの」

「は?」


いやいや待て待てちょっと待て。それはおかしいだろうオレはついさっき買い物を決めたのであっていつもなら洗濯物を干してる時間だぞ?なんで雲雀はオレがここをこの時間に通ることを知っていたんだ?


「朝の占いでそう言ってたの」

「そうか。お前は余程暇なんだな」


占い。そうか占いか。そりゃ盲点だったな。占いらなば仕方がない。でも占いっていつからそんなにピンポイントでものが分かるようになったんだろうな。


「で、オレに何か用か?」

「キミと婚約したいなって思って」


婚約?ぷははははは。婚約ってこいつ一体何を言ってるんだ?オレにはリボーンさんっていう最愛の夫が既にいるんだぞ?


「面白い冗談だな」

「冗談なんかじゃないって」


と、雲雀は一歩近付いた。

おいおい何だよ。ん?オレの手を引いてどこに連れて行こうって言うんだ?そっちには路地裏しかないぞ?何か面白い見世物でもあるのか?でもオレは今から買い物に行かないとっていてぇよ引っ張るなって。


「こら、雲雀」


と、リボーンさんの声が聞こえた。

雲雀の顔が強張る。


「オレの獄寺に……何やってんだ?」

「や、やあ赤ん坊。いや、別に…」


雲雀が去った。


「まったく、油断も隙もないな」

「リボーンさん、こんなところで一体どうしたんですか?」

「お前が変な男に引っかかってないかと思ってな」

「あはは。リボーンさんは本当に過保護なんですから」

「路地に引き摺られていた奴が、よく言う」

「はい?」

「なんでもない。とりあえずだ獄寺」

「はい」

「周りにいるのは敵だと思え」

「敵ですか」

「ああそうだ。信用してもいいのはオレとあとツナぐらいなもんだ」

「物騒な世の中ですね」

「まったくだな。じゃあ獄寺、知っていようが知っていまいが、人に着いていくんじゃねーぞ」

「はい。分かりました」

「良い子だ」


リボーンさんはオレの返答に満足そうに頷くと、またオレの頭を撫でてくれました。

ああ、お優しいリボーンさんもとても素敵です!!

それからまたリボーンさんと別れ、しかしそれからもまたリボーンさんは度々オレの様子を見に来てくださいました。

オレはそんなリボーンさんに胸を高鳴らせつつ、今日も愛するリボーンさんと10代目にご飯を作ります。

そしてその晩。