亡き右腕
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アジトに戻って真っ先に10代目以外の人物に会う日が来ようなんて思いもよらなかった。
ノックをして、入る。そこには事情を知らないのかいつも通りの朗らかなメンバー。
笑いながら語りかけてくる彼らに獄寺は言う。「殺した」
場が凍る。直後にピリッとした痛みを感じて。けれどそれも一瞬で。
彼らはあくまでいつも通りに。何のことだ何の話だと言って来るがそれでも獄寺は続ける。
リボーンが調べていたと。そのデータを自分も見たと。そして戦場で彼が雲雀を殺そうとしたから―――殺したと。
再び凍る空気。そしてそれは一気に熱を持って。そうかと。彼らは語る。
彼らは告白した。自分たちは裏切り者だと。自白した。
それに獄寺はショックと悲しみを受けて―――発砲した。
彼らだって獄寺を殺しにかかってきた。一人対複数。しかも相手は獄寺よりもかなりの場数を踏ん出来た者達だ。
けれど獄寺はここで死んでもいいとすら思っていた。ショックが大きすぎて何も信じられなくなる。
そしてそんな時。
「ご、獄寺氏!大丈夫ですか!?」
突然の乱入者。…ランボ。
獄寺は正気に返る。小さく舌打ちをして、近付いたランボを蹴り離した。こいつの実力では殺されると。
蹴ったあと家具を撃って簡単なバリケードを作った。そして肉を切らせる戦法を取って彼らを殺した。自分は死んでもいいがランボを殺させるわけにはいかない。
血が滴る。座り込みたいと思ったところで複数の足音。…駄目だ。まだ見つかるわけにはいかない。まだ終わってない。
獄寺は窓ガラスを撃ち抜いてそこから移動した。…まだ一つ。あともう一グループ残っているから。
移動移動。奴らの部屋はここから少し遠のいている。
なるべく血のつかないようにと外から移動したので思ったよりも時間が掛かってしまった。
奴らは血塗れの獄寺の姿を見ると心配しながら部屋の中へと招き入れた。それが白々しくて獄寺は泣きたくなる。
手当てしようとする奴らを冷たい目で見て。また発砲した。
驚く彼らに獄寺は言ってやる。裏切り者と。奴らは驚いて…そして何かを悟って。撃ち返して来た。
撃って。撃たれて。痛覚なんてとっくに麻痺していて。仲間だった裏切り者が死んでいって。自分が殺していって。もう何もかもが分からなくなっていって。
そして最後の奴が倒れて。そしてそこに。
ツナが来た。やって来た。
ツナは驚きながら。茫然としながら獄寺の名前を呼ぼうとして。そして―――
リボーンが、そこに訪れた。
獄寺は告白する。殺したと。リボーンはなんでもないことのように答える。見れば分かると。
それから二人だけの会話をして。話に付いて来れないツナには申し訳なかったが獄寺には気を遣う余裕がなかった。
そうしてリボーンは獄寺を連れて外に出た。すぐ近くの廃墟で降ろしたが。
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