本物への道
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オレの名前は獄寺隼人。ボンゴレファミリーに所属している。

オレの隣には10代目がいて、姉貴がいて、シャマルもいて…

そしていつもいつも不機嫌そうなあの人も。

これがオレの日常。


朝。

いつものようにオレが10代目の主務室に挨拶に伺うと、いきなり指令が下った。


「おはよう獄寺くん。いきなりで悪いんだけど、頼まれてくれる?」

「もちろんです10代目。何なりとお申し付け下さい」


10代目はオレの受け応えに満足したのか、笑った。

…はて。いつも通りの対応のはずなのだが何が10代目のお気に召したのだろう?


「…あのね。この間の抗争にリボーンが行ったんだけど…少し怪我して帰ってきてさ」

「リボーンさんが!?」


オレは驚いた。オレの記録にあるリボーンさんは並大抵のことでは傷付いたりしないはずだったから。


「そう。頭と足をね。頭の方は本当に軽いものだったんだけど問題は足でね。少し不自由になったみたいなんだ」

「………そう…なんですか」


あのリボーンさんが…


「それで、オレは何をすれば…」

「獄寺くんにはリボーンの手助けをしてほしい」

「オレが…ですか?お言葉ですが、オレなんかよりももっと相応しい適任者が他に……」

「オレの頼み事が聞けないの?」

「喜んでお引き受けいたします」

「そう。じゃあ任せたよ」


10代目はそう言って、オレを主務室から追い出した。

…さて、じゃあリボーンさんのところまで行くか。