Roman - 呪われし者たち -
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彼らが顔を合わせるのは本当に久し振りだった。

それまでは各々が忙しく世界中を飛び回っていて。顔を合わせる機会など滅多になかったから。

それが。全員…とまではいかないまでにも半数以上が集まるなんて。


「…本気だと思うか?」

「どうだろうな」


何が。なんて今更だ。何のために自分たちが集まったのか。集めさせられたのか。


「…ま、労働を求められたんだから、それ相応のものは貰えるんじゃねーのか?」


世界に七人しかいないアルコバレーノを集められるだけ掻き集め、マーモンは「宝探しに付き合ってほしい」と言った。

呪いはどうした。と思うと、思考を読まれたかのように「呪いを解くのに必要」と言い返された。怪しいものだ。

しかしそう思いながらも…彼らはこうして集まった。


呪われた身から、開放されるために。


ふと前方を見ると、そこでは宙を浮き漂いながら進むマーモンとパシリに使われているスカル。


「ほ、本当に解けるんだろうな…!」


遠くからスカルの問い掛けが聞こえてきたが、様子を見る限りマーモンは適当にはぐらかしていた。


そうして、アルコバレーノご一行は薄暗い道を進む。

…それが、墓穴になるとも知らず。