Roman - 恋人からの返答 -
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「…あなたはこんな簡単なことすらすぐに忘れてしまいそうですから。


ですから、忘れないで下さい。

あなたは確かに、アルコバレーノです。呪われた身でしょう。

あなたが周りに負い目を感じるのも、分からないでもないです。


だけど、


あなたが何であれ、あなたと言う本質は変わりません。何一つ。

あなたを一個人として慕う人がたくさんいるということ。

………それを、どうか。


―――忘れないで下さい」