Roman - 見えざる呪い -
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深夜のボンゴレをひとり。リボーンは歩いてる。

辺りは暗く静まり返り、草木ですら眠りについてる時間。

出会うのは夜番ぐらいなものだ。しかも下手にサボっているとリボーンの容赦ない叱咤が飛ぶ。


そんな彼らとも次第に別れ、リボーンはひとり闇の中。

…ひとりだというのに、リボーンには誰かの腕が見える。


誰かの腕は、迷う事無くリボーンの小さな首に手を伸ばし、締めようとする。


…幻だ。だからリボーンは無視する。いつものように。

最初、この幻が見えたときにはついに末期だろうか?と勘潜ったものだがそれが何年も続けばいい加減慣れてくる。

リアルな幻にどれだけ首を締められても圧迫感はない。支障なしだ。痛みは幻とは関係なく日夜変わらず傍にいるので切り離して考える。


そう、支障といえばこの痛みの方にある。


時折…そう、時折だ。

まるで炎に焼かれるかのような。そんな痛みが走る。いつもの痛みよりも強い痛み。

そう、それはまさに、今こそ。