幸せな夢
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「クフフ。そんなこと言って隼人くん。寝返るつもりなんじゃありませんか?」

「はぁ?」


思わず素で返してしまった。こいつ今なんて言った?

オレが寝返る?10代目を差し置いてか?


「先ほどから随分とアルコバレーノにご熱中じゃないですか。アルコバレーノと会って…そのままボンゴレに付く気じゃありませんか?先程は否定してましたが貴方はやはり最初からボンゴレの人間なのだし」


骸の言い分に、オレは思わず吹き出してしまった。どうしてオレが、そんな理由だけでボンゴレに付くというのか。


「そう思うのなら、今ここでオレを殺すか?」


全員の目が軽く、あるいは大きく見開かれた。あの雲雀でさえだ。珍しい。


「疑われるのは好きじゃない。お前が本当に本気でそう思っているのならオレを攻撃しろ。オレは抵抗しない」


オレの言葉に骸は引いた。あいつ自身はこれ幸いに攻撃したかっただろうが周りの目がよしとしてなかった。

そんな骸にオレは言ってやる。


「安心しろ。オレはここに戻ってくる。―――リボーさんの生首を手土産にな」


オレは本気でそう言った。

オレの口元は笑みの形に歪んでいた。