シンデレラ
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それは遠い記憶の物語。

顔も覚えてない母に、頭を撫でられる。

母と同じ色の髪が、その頃は自慢だった。

綺麗な銀色の髪だと、そう言われるのが好きだった。

それはずっと昔の物語。

今は隣に母は居らず。代わりに………。


「さぁ、働きなさいシンデレラ!!」


オレを、オレの名で呼ばない女が。

オレを灰被りと呼ぶ…オレと母の髪を侮辱する女が隣に。