死と無の間
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そして夜が明けた。
朝の光に照らされて、獄寺が目を覚ます。
「………?」
一体いつの間に家に帰ってきたのだろう。何も覚えてない。
学校への支度をして、しかし玄関の戸を開けたところで今日は休日だと気付いた。
戻るのも面倒で、獄寺はそのまま外に出る。
道すがら、誰とも会わない。
河原の土手を歩く途中、初めて誰かと擦れ違った。
それは黒いスーツを着た少年で。
獄寺はその少年と目も合わせることもなく擦れ違う。
擦れ違って数歩進んだところで、獄寺は違和感に捕らわれた。
あの少年を、自分は知ってる気がして。
思わず振り返るも…その少年の姿は、もうどこにもなくて。
煙か幻かのように、跡形もなく消えていて。
ともすれば、それは寝惚けていた自分が見た夢か、気のせいかとも思えるような出来事だけど。
何故だか、どういうわけか、獄寺の両目からは大粒の涙があふれて零れた。
無意識の内に獄寺の口が動き、何かを呟こうとしたけれど。
「――――――」
その口からは、誰の名前も出てこなかった。
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あれ?オレ…どうして、なんで……?
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