死と無の間
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「あ、獄寺くん、用は終わったの……って、」
「10代目、こちらが先程お話したリボーンさんです」
「………」
早速見つけたツナに獄寺はリボーンを紹介する。リボーンは獄寺の少し後ろからツナを見上げている。
ツナは暫し、じっとリボーンを見つめ……
「……………リボーン?」
名を呟く。
それは何かを思い出すように。
「10代目、思い出して下さい!!リボーンさんです!オレたちに色んなことを教えてくれて、指導してくれた!!」
必死の獄寺の説明に、ツナの目が見開かれていく。
「リボーン…そうだ、オレ……なんで…」
「10代目…!!」
リボーンを思い出し掛けてるツナを見て獄寺は期待の声を上げる。
大丈夫だと、よかったと思いリボーンを見る。あと一押しをしてもらおうと思って。
しかし…
「……………」
「…リボーンさん?」
リボーンの様子が、どこかおかしい。
顔色を悪くし、胸を抑え、脂汗を掻いている。
一言で言えば、具合が非常に悪そうで。
「…リボーンさん…リボーンさん!どうなされたんですか!?」
「………」
リボーンは声を出すのも辛いのか、何も言わない。
「―――すみません10代目、またあとで!!」
「あ…」
獄寺はリボーンを抱き抱え、その場から離れる。
何が起きたか知らない。どうすればいいかも分からない。
一先ずは病院だろうかと、獄寺はまた走る。
けど、結局二人が病院に行くことはなかった。
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