手錠
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「…一番見られたくない人に見られてしまった…」

「そうか?」

「そうですよ。それにやっぱりこれは恥ずかしいです」

「手繋ぎか?」

「ええ」

「じゃあー…これでどうだ!!」


言うが否や、リボーンちゃんは獄寺に飛びついた。


「り、リボーンさん!?」

「これなら手を繋いでいても見えないぞ!!」

「もっと恥ずかしいですよ!やめて下さいリボーンさん!!」

「二人とも、仲が良いわね」


声と共に現れたのはビアンキだ。幸いなことに眼鏡は掛けている。


「げ…姉貴……」

「チャオ、リボーン。隼人。どうしたの?」

「なんでもない…」

「雲雀を探しているんだ。ビアンキ、知らないか?」

「雲雀?いいえ、見てないわ」

「そうか…じゃあな」


眼鏡を掛けていようと獄寺はあまりビアンキを見たくないらしい。そそくさと足早に立ち去ろうとする。


「待ちなさい」


背中に声を掛けられ、獄寺は思わず立ち止まった。


「…なんだよ」

「…二人のことは二人に任せるのが一番だとは分かっているけれど…健全なお付き合いをね?」


ビアンキはリボーンちゃんの肩に手を置いて目を見てそう言った。どうやら背中を向けたときに手錠を見られたらしい。

大きなお世話だこの野郎。と思いつつ獄寺は今度こそその場を後にした。