手錠
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「はぁー…疲れた」

「なかなか楽しかったな」

「いいえちっとも」


獄寺としてはリボーンちゃんと会って挨拶をしただけで何故か手錠で繋がれ、その姿を色んな人間に見られるという羞恥プレイをさせられたのでたまったものではない。だがリボーンちゃんはやはり聞いてない。


「記念に写真でも撮っておけばよかったな」

「うわあ…」


死ぬ。そんなことされたら死ぬ。獄寺はまた青褪めた。


「死んでも嫌です」

「そうか。残念だ」


心底残念そうに言うリボーンちゃん。


「で、だ」

「…はい」


リボーンちゃんは獄寺を見上げる。そのさまはまるで子供のよう。子供だが。


「早速だがデートしよう」

「………あれは手錠を壊したら、という話では」

「よし、雲雀に事情話して壊してくる」

「やめてくださいデートの前にオレが殺されます」

「なら選べ。雲雀に追いかけられてからオレとデートか、今すぐオレとデートか」

「………」


獄寺は暫し考えた。そして。


「失礼します、リボーンさん」


逃げた。


「ふ…オレから逃げられると思ってるのか…?待て、獄寺」


リボーンちゃんは追いかけていった。

本日晴天、時間は10時を回った頃。


二人の一日はまだ始まったばかり。


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結末なんて語るまでもない。