マフィアな死神
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目が覚めた。正直日付が把握出来なかった。

どれだけ寝ていたのか、頭が重い。嫌な予感がしつつ携帯で確認してみれば丸二日ほど寝ていたことが分かった。


「失礼します、リボーンさん…」


ノックの音とドアが開かれる音。見れば獄寺が部屋に入ってきていた。そしてオレを見た途端驚いていた。


「リボーンさん!!」


ってこらお前オレに抱きついてくるな!意味もなく慌てるだろう!オレが!!


「リボーンさんよかった…!オレ、もう目が覚めないんじゃないかと思って、心配で…!」


泣くなー!無駄にてんぱるだろうが!オレが!!!


「…落ち着け獄寺。大の大人が泣く奴があるか」


オレは早口にそう言って獄寺を引き剥がす。鼓動がもうとんでもないことになっているが、獄寺にばれませんように。


「…すいません、リボーンさん。取り乱してしまって…」

「いや…」


だから涙目で微笑むな!心臓に悪いだろう!オレの心臓に!!

このままいくと獄寺に殺されるんじゃなかろうか。無意識のうちに。

結構本気で心配に思っていると、視線を感じた。骸だった。

…なんであいつはあんなにも悔しそうな顔してオレを睨みつけてんだ?

まぁいいか…

骸から意識を逸らす。するとまたノックの音が聞こえてきた。獄寺が涙を拭うのを待ってから言った。「入れ」


入ってきたのは、千葉だった。


「起きたんだな」


まるで「よかった」と言われているようで少しおかしかった。こいつはオレのことなどどうでもよく思っている。


「獄寺、お前外せ」

「え?」

「千葉と話がしたい」


獄寺は多少戸惑っていたが、オレの言う通りに退室した。オレは獄寺の気配が遠ざかってから話を切り出した。