マフィアな死神
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最初は妙なことで騒いでるな、と思った。

リボーンが目を瞑って寝ていると。

普通の人間は目を瞑って寝るものなんじゃないのか、と隣に問うと「リボーンさんは普通の人間じゃないんだ」と返された。異常な人間なのか、人間じゃないのか。どっちなんだ。


「それに声を掛けても身体を揺すっても起きない」


寝付きの悪い人間なら、そんなものではないだろうか。


「今までのリボーンさんなら、部屋に人が近付く気配だけで起きていたんだ。それ聞けばこの異常さも分かるだろ?」


聞きなれた声に顔を向ければ、そこには獄寺がいた。彼の表情も周りと同じく少し強張っていた。


「そこまで異常か?ただ寝てるだけなんだろ?案外今回は少し疲れてるだけかも知れない」

「そこまで異常だ。確かにお前の言う通りに取り越し苦労かも知れないけどな」


結果として、周りの人間の方が正しかったのだと分かった。

結局リボーンは日付が変わっても起きなかった。

こうして六日目が終わった。外では相変わらず雨が降っている。いつものことだ。