飛び出セ☆ツナ父
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「クフフ、おはようございますボンゴレ。隼人くん」
「うん。おはよう骸」
「骸。オレの大事で可愛い獄寺くんに何かしたら………潰すよ?」
「おやおやそれは怖い。それなら是非とも丁重に扱わせて頂きますよボンゴレ。…さて、では参りましょうか隼人く…」
オレは獄寺くんの肩に手を掛けようとしていた骸の手を弾いた。
「そこまでは許してねぇ!!!」
「クフフ…なんかもう本当に父親ですね貴方」
「まったく、油断も隙も作れないね」
と。言いながらオレは獄寺くんと手を繋ぐ。
「あと。オレも一緒に行くからね。いいよね?友達と遊びに行くだけなんだし。獄寺くんもそれでいい?」
「オレはいいですよー」
「じゃあ大丈夫だね。骸の意見は最初から聞いてないし」
「クフフ。何気に酷いですねボンゴレ…」
骸が何か言っているけど気にならない。
オレにとって、獄寺くんはオレの全てなのだから。
「それで、まずはどこに行くの?」
「クフフフフ…そうですねー…まずは当たり障りなく近くの公園等はどうでしょう」
「は、今この時間に公園までわざわざ行く必要性が一体何処にあるっていうの?」
「公園は可愛い鳩がたくさんいて好きですよ」
「じゃあ即行で行こうか。ポン菓子持ってこポン菓子」
「クフフフフ…本当に貴方いっそのこと清々しいまでに隼人くんのことしか見てませんねぇ」
とりあえず骸は無視してオレたちは公園へ。
今日は休日。お昼前の公園にはオレたちの他にも何人かの家族連れやアベックが来ていた。
…オレたちは客観的にはどう見えるのだろうか。
オレと獄寺くんは親子関係に当たるけど。そこに骸がプラスされている今。
………兄妹+保護者?
―――失礼な。オレはあんな熟れたパイナップルを世に召喚した覚えはない。
「クフフ、すっごい失礼なこと考えてません?ボンゴレ」
熟れたパイナップルの発言は無視。
まぁ、天気はいいし。家でごろごろしているよりはましかな…
などと思っていたら、耳に入ってくるどこかからの声。
お。あの銀髪の子かわいー。
銀髪…獄寺くんか。ふふん、それはそうだろう。なんて言ったってオレの娘なんだからね。
でも男連れだぜ。しかも二人。
そうそう。獄寺くんには既にオレという予約が付いてあるので変な虫はお断りなのでした。
まぁ一見清楚そうに見えるけどその実夜は真逆だったりするんだよ。うん。
………。
ぎゅ。
オレはグローブを身に付けた。
「あれ?10代目どこに行くんですか?」
「うん。ちょっと肉を抓みにね」
「クフフ。それを言うなら花を摘みにじゃないですか?」
「はい、それではいってらっしゃいませ10代目!」
「あれ?無視?無視は少し酷くないですか?」
そんなことを言ってる骸は無視してオレは宣言通りに肉を抓みにと赴いた。
暗転。
「…ふぅ」
暫くしてオレは一仕事終えた表情で戻ってきた。
さて、獄寺くん分が減ってしまったから補充しなければ。
「クフフ、はい隼人くん。あーん」
「あ…あーん…」
「はいストップー。なにめくるめくる二人だけのときめきワールド展開しているかなー?」
「あ、10代目!戻ってきたんですね…あ。頬にトマトケチャップが付いてますよ」
「あ。本当だ。やだな、全部拭ったと思ったのに」
「もう、10代目ってば」
「あはは」
「なんで花を摘みに行って赤いモノが頬に付着して戻ってくるんですか?」
「そんなことよりもてめぇこの野郎。オレの獄寺くんに一体なにをしようとしてたのかな?削るよ?」
「クフフ。何処をどう削られるか少々気になりますがとりあえず隼人くんにカロリーメイトを食べさせてただけですよ」
「カロリー…メイト?」
はて。どうしてそこで固形栄養摂取食物が出てくるのだろうか。
「あ、10代目が留守にしている間カロリーメイトの話題になってですね。オレが食べた事ないって言ったら骸が出してくれたんです」
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