年の差12歳カップル
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「…ごめんね。今日はリボーンもいないんだ」

「もう、何を謝ってるんですか?10代目が謝ることはないし、リボーンさんが不在な事も知ってます」


口を尖らせる獄寺くんが可愛い。

…くっそーリボーンめ…!


「…リボーンと付き合うなら色々覚悟がいるよー?」

「承知の上です」


きっぱりと…何故か誇らしげにすら告げる獄寺くんがやっぱり可愛い。


「悔しいな…」

「え?」

「ねー獄寺くん。オレに乗り換えない?」

「はい?」


しまったオレはうっかりなんて事を言ってるんだ…!


獄寺くんの色香に惑わされたのが駄目だった!

なんか獄寺くんの前だと思わず本音とか出ちゃうんだよ!


ていうか馬鹿!オレの馬鹿!!


獄寺くん首縦に振るわけないじゃん!オレ振られるの決定じゃん!!

つーか獄寺くんはボンゴレ10代目の右腕にはなりたいらしいけどボンゴレ10代目の恋人になりたいとか言ってないしね!


オレピンチ!!!


「…あの、」

「は、はい!?」


思わず声が上擦ってしまった。


「…その、オレにはリボーンさんが………いるので」


自分で言って照れたのか獄寺くんは俯きながら顔を赤らめてた。超可愛い。

くそうあの野郎リボーンめ。悠々と獄寺くんをゲットしやがって。


「…ところで。獄寺くん一つ聞いていい?」

「はい?」


さり気に振られた気不味さを拭うために獄寺くんに声を掛ける。


「告白はどっちから?」


…って、こんな話題自分の傷抉ってるようなもんだけど。

けれど他に思い浮かばなかったのだから仕方ない。

そんなオレの心情にはまったく気付いてないようで、獄寺くんは更に顔を赤らめさせながらあうあうさせる。


「ええっと、その、それはですね…」


戸惑う獄寺くんが可愛い。

更に追い討ちになるような質問をぶつけようとしたところで…後ろの窓ががらりと開いた。


「戻ったぞ」


リボーンだった。


「リボーンさん!」


獄寺くんが顔をぱっと輝かせながら駆け寄った。

………ああ、もう。

表情を綻ばせながらリボーンに抱きつく獄寺くんを見れば、先程の問いは解かれたも同然だった。

しかし相手がリボーンだと獄寺くんが抱きついても恋人同士の再会の熱烈なハグ…ではなく、ただ単に獄寺くんがリボーンを抱っこしてるだけにしか見えないな…

そう思って、ひとまず誤魔化すことにした。

…リボーンが傍にいるときの獄寺くんの顔が一番可愛いなんて。それを認めた自分をひとまず誤魔化すことにした。


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獄寺くんを幸せにしなかったらリボーン殺すからね?