冷たい貴方
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黒のスーツを取ればそこに現れたのは深紅の染み。


「………、」


途端に表情を曇らせる獄寺。けれどその手は傷を癒そうと動く。


「あまり無茶を…しないで下さい」

「無茶なんてしてねぇ。それにお前にも関係ねぇ」


こんな時でも冷たく言い放つリボーン。


「この程度の怪我、すぐに直るんだぞ」

「それでも怪我をしたら痛いです」

「痛くねぇよ。アルコバレーノだからな」

「………」


その言葉に辛そうな表情をしながらも、獄寺はそれ以上何も言わなかった。