罪と罰
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眼が、覚める。

場所はオレの自室。ベッドの上。

身を起こす。

当然あなたの姿はない。

ただ、夢の通りにオレは涙を流していた。


それだけ。


ああ―――と溜め息を吐く。

これは罰だ。

夢の中でさえ、あなたの名が呼べないのも。あなたの顔が見れないのも。

だって。


あなたはオレのせいで死んだから。


あの日、あなたは、オレなんかを庇ってしまったから。

どれだけ悔いてもあの日に戻れることはなく。

溢れ出る後悔は夢の中であなたの形を取り、せめてオレを殺してくれる。


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あの日死んだのがオレだったらよかったのに。