余計なお世話
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そんなことをツナに言われたのが、今朝のことだ。
まったく、一体なんなんだツナの野郎。ダメツナのくせにこのオレに説教とはいい度胸だ。
大体余計なお世話なんだ。オレたちの話は二人の問題なのであって、第三者であるあいつが何故口出しをしてくる。
まぁツナはツナでオレたちの(主に獄寺の)心配をしているだけなんだろうが、それは取り越し苦労という奴だな。わざわざ口にしなくともあいつはちゃんとオレの気持ちを………
「そんで?どこに行くんだマーモン」
「とりあえず家光のところに…」
……………。
ちょっと待て。
オレは思わずよろめいた。その拍子にゴン、と電柱に頭を思いっきり打ち付けた。痛い。が、いや、そんなことよりも。
…なんで獄寺が、マーモンと一緒に歩いてるんだ?
待てちょっと待て。おかしいこれはおかしい何かの間違いだそうに決まっている。誤解で色々複雑な事情があって止むを得なくて決定的な瞬間を見てしまっただそれだけなんだこれは!
つーか獄寺…なんであいつマーモンを胸元に抱え込んでいるんだ?オレですらあの場所に収まったことないのに!
どういうことだマーモンか。マーモンが全ての元凶というそういう解釈でいいのかそうだなとりあえずあいつはあとで死ぬほど後悔させてやるとしてつか獄寺なんで嫌がってないんだよ!!
お前はオレじゃなくてもいいのか!
お前は小さければなんでもいいのか!
お前はオレの身体だけが目的だったのか!!
………ふぅ。危ない危ない。危うくよく分からない事態に陥るところだった。もう既に陥ってるがそれには目を向けず気にしない。大丈夫。オレは冷静だ。
そんなことは置いといて獄寺だ。つーかオレはなんでこんな電柱の裏からこそこそと二人をストーカーのように引っ付いて追いかけてるんだ?
オレと獄寺は恋人同士なんだからむしろ問い詰めてしかるべきだろう。そうして一体何が悪い。
さてじゃあ前に出るか。んで獄寺に事情を聞いてマーモンを全殺しにして息の根を止める。完璧だ。
…そう思っているのにどうしてオレの足は動かねーんだ?変なところで腑抜けてんなオレは…
つーか何故オレの脳裏には数秒後の未来視として獄寺に振られてるヴィジョンが描かれてるわけだ?おいおい止めろ。不安になるだろ!
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