夢とハヤトたん
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こんな日が、いつまでも続くのだと信じて疑わなかった。


…その時までは。


その知らせが来たのは、突然だった。

―――リボーンが、仕事先で倒れたのだと。


「え……」


ハヤトの背筋を冷たいものが走った。

嘘だと。嘘だと信じたかった。

そんなこと起こるわけがないと。

けれど…病院では確かにリボーンは横たわっていて。

何故か点滴を、打たれていて。


―――リボーンは病に掛かっていたのだと。告げられた。


ハヤトの目の前が暗くなる。

それだけでもショックだというのに。


「ハヤト…」


いつもと違う、弱々しいリボーンの声が。


「オレはもう、長くはないらしい」


絶望的な一言を告げる。


「嘘…ですよ」


ハヤトは縋り付く。最愛の人の胸元に。


「嘘です…嘘ですよね?みなさんで…ハヤトを騙そうって、いったって、そうは……いかないんですから」


ハヤトの瞳に涙が溜まる。


「嘘だ…って、言って、下さいよ……ねぇリボーンさん、全部嘘だって、本当は健康だって、言って下さい…言って……下さい、リボーンさん…!!」


取り乱し、錯乱するハヤトに誰も何も言えない。

ただ一人を除いては。


「ハヤト」


どんなときでも、ハヤトを落ち着かせることが出来るのはリボーンだけだ。

リボーンはハヤトの名前を優しく呼び、その頭に手を伸ばして撫でる。


「悪いが…嘘じゃないんだ」

「リボーン、さん…」


ハヤトが泣きじゃくる。リボーンの胸元に顔を埋めて。


「いや…いやです。リボーンさん死んじゃいやです!!リボーンさん、ずっとハヤトの面倒見てくれるって言ったじゃないですか!!」

「そうだな…そう言ったのに、約束を違えちまうな…すまない」

「謝らないで下さい…元気になって下さい…ずっと、ハヤトの傍に、いて下さい…ずっと、ハヤトの隣で、ハヤトに笑って、ハヤトの頭を撫でていて下さい、リボーンさん、リボーンさん!!」

「ハヤト…」

「ハヤト、いい子になりますから!!好き嫌いもしませんし、朝は一人で早く起きますし、みなさんの…リボーンさんの手を煩わせませんから!!だから…だからぁ…!!!」


言葉を詰まらせるハヤトに、しかしリボーンは寂しそうに微笑みハヤトの頭を優しく撫でるだけだった。

ハヤトの望みは叶わない。

それから日々が過ぎ、リボーンは日に日に衰弱していき―――そして、