夢とハヤトたん
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「一体何があったのですか?」

「いや、話し掛けられて目が合ったと思ったらいきなり好きだ!結婚してくれ!!って」


そのとき思わずリボーン直伝の護身術を思いっきりぶちかましてしまったことは秘密だ。…最も、シャマルの頬には思いっきり痣が出来ていたが。


「シャマルおじさま積極的です!!それで、あなたの気持ちはどうなのですか?」


にこにこ笑顔でハヤトが言う。

それに対し長女は、複雑な顔をするばかりだった。


「シャマルおじさまって………あのシャマルでしょ?大俳優の……そりゃ、テレビでずっと格好いい姿見てきたし、どっちかって言うと好きだけど…」

「それは本当か!?」


と、バーンと扉をぶち破り(のちに修理代シャマル持ち)シャマルが二人の前に現れた。

その後ろではリボーンが呆れ顔でこちらを見ている。

抱きついてこようとするシャマルを、長女ちゃんはやっぱりリボーン直伝の護身術で引っ叩く。シャマルはのへー!とぶっ倒れた。


「………テレビで見てる分には好きだけど…結婚と言われると………」


浮気しそうだし。と長女ちゃんは小さく呟いた。

シャマルの「みんなが本命」宣言から○年。一時は千股を越えたとさえ噂され、本人もそれは否定していない。


「…浮気はもうしない!!!」

「もうとか…ていうか、みんな本命なんだから誰にでもそういうこと言ってるんでしょ?」

「それは違った!それはオレの思い違いだったんだ!!オレは今!!真の恋というものを知った!!!」

「……………」


長女ちゃんはシャマルを冷ややかな目で見つつ、愛する父親、リボーンのところへと向かい腕を組む。


「…とにかく、私はパパみたいな人と結婚するって決めてるんだからパパを超えるぐらいの人じゃないとお付き合いしたくありません」


実は昨日もパパが大好き長女ちゃんはリボーンに「結婚して!!」とプロポーズをしていたり。「親近は犯罪だから駄目だ」とやんわりと断れていたりとしていた。

そして、それからシャマル奮闘の日々が始まった。