最終兵器次女ちゃん
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そうして監督の理解がありハヤトの努力の中、無事に三人目の子供が生まれた。ちったいハヤトが望んだとおりに女の子だった。

けれど…三人目の子供…次女ちゃんは最低限しか母であるハヤトに構ってもらえなかった。

―――本当はハヤトも次女ちゃんに構いたかった。それは紛れもない本心。

でも今まで散々待ってもらった監督をこれ以上待たせるわけにもいかなかった。

ハヤトはこの撮影が終わったらたくさんたくさんたくさん構ってあげるつもりだった。

そう、幼い頃に会えなかった分それに累乗して甘く優しく。

ママはあなたを愛していますと。これ以上ないほど甘えさせるつもりだった。

だから…待っててほしいと。

ハヤトは次女ちゃんにそう願っていた。


けれど、子供にそれだけの理解を求めるのは酷であった。

次女ちゃんは日々、ママの帰りを待っていた。


「…ママー、ママー、…マァマー!」

「…ママはお仕事中。何度も説明したでしょ?」


ぐずる次女ちゃんを育児休暇中の雲雀があやす。


「うー、やらー!ママにあいたいのー!!」

「だから我が儘言わないでって…そうだ」


思い立って、雲雀はあるものを持ってきた。それは…今まさにハヤトが励んでいるドラマが記録されたDVDだった。
雲雀はテレビにそれを映し出す。


「ほら、見てごらん。ママだよー。おにーちゃんもおねーちゃんもいるよー」

「う?…ママ…!!」


次女ちゃんが画面に食いつく。

テレビの大画面に映し出されていたママことハヤトは…格好良かった。

自らが認めた君主に命を捧げ、仲間を身体を張って守り。そして敵を屠っていた。


「ママ…ママ!」


次女ちゃんはママに会えない日々の寂しさをそのドラマを見ることによって埋めていく。

…だから。