最終兵器次女ちゃん
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次女ちゃんは日々こうして毎日のようにボンゴレプロダクションに顔を出している。

今や次女ちゃんはボンゴレプロダクションでも名物のようなものになっていた。


「あれ?二人ともまた来たんだ」

「お疲れ様です、社長」

「しゃちょー!またきましたよー!!」


社長は持っていたペンの動きを止めて二人を出迎えてくれた。


「あの…お仕事中だったんですか?」

「ん?…いやいいよ。別に大したことじゃないし」


それにリボーンに回せばいいし。と社長は内心笑っていた。黒いよ社長。


「―――ツナ、入るぞ。…ってなんだお前ら。来てたのか」

「リボーンさん!」

「パパ…!」


不意に室内に現れたのはお仕事中の我らがリボーンさん。ハヤトも次女ちゃんもパパに会えて嬉しそうです。

それから社内で三人は暫しの団欒を過ごして。ハヤトと次女ちゃんは溜まっている仕事を一区切りつけて片付けた雲雀の迎えにて一緒に帰る。

雲雀はハヤトと次女ちゃんをお家に送ったあとは学校に行ってる子供たちの迎えに行き、それからお買い物をして帰ってくる。

それまでハヤトと次女ちゃんはお家でお留守番だが、この時間帯は二人は揃ってお昼寝をしている。微笑ましい光景だった。


「んん―――」


この日、先に起きたのはハヤトだった。

お隣では次女ちゃんがすやすやとぐっすり眠っている。


「―――あ。起きた」

「はぅ?」


声に反応してハヤトがその方を見てみると、そこには大きくなったちったいハヤトがいました。


「あ、おはようございます!帰ってたのですね」

「うん」


ハヤトはなんだか素っ気無い対応の大きくなったちったいハヤトに抱きつきます。

ハヤトとしてはそれは親子としてのスキンシップです。いつものことです。なのに…


「―――やめてよ」


ぱしっと、はたかれて…離れられてしまいました。


「…え?」


ハヤトは突然の行動に着いていけません。茫然とした表情で見ています。


「…もう、そこまで子供じゃないんだから。…ママはずっと、その子を見てればいいんだから」


その子。…視線の先に行きついたのは、夢の中の次女ちゃん。

ハヤトは少し考えて…そして静かに微笑んで。


「……あなたはとても…偉い子さんなんですね…」

「……え?」


ハヤトは今一度大きくなったちったいハヤトを抱き締めました。今度はさっきよりも優しく、そして力強く。


「…はな…してよ。ママなんて、もう…いらないんだから…」


そう言うも大きくなったちったいハヤトの声は弱々しくて。身体も微かに震えてて。

…別に大きくなったちったいハヤトは、ママのことが嫌いになったのではなかった。

むしろ大好きで…とてもとても大好きで。

でも、もうママに甘えるのは止めようと…そう思ったのだ。


だって、自分はお姉ちゃんなのだから。


あの甘えん坊さんの妹に…ママを譲らないとと。そう思ったのだった。

自分が望んで、そして生まれた妹。

けれど…あまりママに構ってもらえなかった妹。

自分も弟も。雲雀も…パパも仕事が忙しい中戻ってきてくれて遊んでくれた。

でもママだけは…そうもいかなかったから。

ずっとずっとあの子はママを待っていたから。

そのママが帰ってきてくれたから。

だからママは、あの子のもの。

そう思ってママを否定したのに…ママは全てを分かっている風に接してくる。


「あなたはいい子さんですねー、妹想いさんなんですねー」


ぎゅうっと抱き締めてくるハヤト。

大きくなったちったいハヤトからぽろぽろと涙が零れた。

そして大きくなったちったいハヤトはママに抱き付いて泣いた。


「…おねーさんも妹さんも。ママには甘えてもいいんですよ」


優しくハヤトはそう言ってくれた。