最終兵器次女ちゃん
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そうしてその晩。


ハヤトに頼まれた社長から仕事をさせられていた雲雀が戻ってきた。

…ハヤトは社長に「雲雀さんを休ませたいので今日の晩まで雲雀さんを預かってて下さいっ」と頼んだのだが何故雲雀は仕事をさせられたのだろうか。


ああ、すっかりと遅くなってしまった。帰ったら急いで夕飯を作らないと。

それに掃除だって今日はしてない。…この時間から掃除機はうるさいから…一応ほうきではわいて、明日念入りに―――

そんなことを思いながら雲雀はドアを開けた。そしてそんな彼の頭上に…


パンッ、パパンッ


複数の破裂音が響いた。そして降り注いできたのは…色とりどりのリボンと、そして…


「雲雀さん!お帰りなさい!!」

「おかえりなさいー!」

「え…え?」


クラッカーとハヤトと子供達のお出迎えに付いていけない雲雀。


「え…何?何事?」

「雲雀さん、いつもハヤトたちの面倒を見てくれてありがとうございます!」

「ありがとー!」

「うん…?気にしないで。僕が好きでやってることだし」


謙遜でもなんでもなく事実そうであることが一番恐ろしい雲雀。


「なので!ハヤトたちはお礼の意味を込めて本日を雲雀さんの日に任命します!!」

「…僕の?」

「はい!父の日母の日雲雀さんの日です!さぁさ雲雀さんこちらへ!ご飯はもう出来てるんですよー!!」


ハヤトの話を聞いて一瞬雲雀が止まった。


「…ご飯?まさかハヤトの手作りだったり…しないよね?」

「はぅ…出来ればそうしたかったのですけど…ご飯はリボーンさんが作りました」

「彼が?」

「はい」


それを聞いて雲雀はとりあえず炭の塊を食べさせられることだけはなさそうだと安堵のため息を吐きました。

ちなみにリボーンの作った食事は雲雀が作るものと負けず劣らずなほどの出来だったという。

流石は我らが完璧超人マネージャーリボーン。彼は家事も完璧だった。

美味しい料理にハヤトと子供たちから送られる感謝の祝辞。雲雀は柄にもなく感動していた。


「…ありがとう。嬉しいよ」