今日、今度出るリボーンさんの新曲の収録が始まる。





なぜだろう、嫌な予感しかしない。







〜レッツ収録☆〜









「じゃあ、行ってくるぞ獄寺」



「はい。‥‥あの、くれぐれも気を付けて下さい」



「ただ収録するだけだぞ?歌ってくるだけなのにそんなに心配するなんて‥‥そうか、獄寺はそんなにも俺の事を‥」



「ああああ、すみません!;リボーンさん!もう始まるそうなので頑張ってきて下さい!!;」



「そうか?じゃあ、獄寺はちゃんとそこで見てるんだぞ?」



「はい、勿論です!」



「‥‥‥と思ったが、大変だ獄寺。緊急事態だ」



「どうしたんですか?」



「マイクに届かねぇ。獄寺、俺を抱っこしろ」



「ええええ!?」



「なんだ?俺が歌えなくてもいいのか?」



「いえ、あの‥台とか使ってはどうでしょう?」



「そんな屈辱的なもん使えるか。ほら、早くしろ」



「‥‥‥‥」





こうして、リボーンさんを俺が抱っこしながら収録は始まった。



といっても、今回のリボーンさんはちょっと違うというか‥



今回歌うリボーンさんはなんと女の子のリボーンさんなんです。



本当は本誌で活躍されてる男の子のリボーンさんが歌う予定だったんですが、なんでも今回の歌は男の子リボーンさんというか、女の子リボーンさんの方がイメージにぴったりなんだそうです。



どうやら今回の歌はとても自信満々な様子で歌ってほしいらしくて‥



呪いを悲観的に考えてる男の子リボーンさんではそれは到底無理との事だったらしいです。(だから歌詞に男前とか入っちゃってるのは眼を瞑る事にする)





それで、いつも自信満々で根拠のない希望に満ち溢れていて前向きポジティブの申し子である女の子リボーンさんに急遽歌ってほしいとの依頼が来たんです。





まぁ、2人とも違いは性別だけで、声も姿も瓜二つだからその辺は問題ないんですが‥‥










「獄寺、そんなんじゃ駄目だ。もっとしっかりギュッと俺を抱っこしてろ」



「‥‥はい」





問題は、女の子リボーンさんはこうしてTPOを考えずオープンで俺に甘えて来るという所なんです;



‥‥別に嫌だってわけじゃないんですけどね。





「それにしても‥男の子のリボーンさんは大丈夫でしょうか‥‥;」





実は昨夜、急遽歌が女の子リボーンさんに変わった事により更に後ろ向き考えを抱いて軽く鬱状態となった男の子リボーンさんから電話がかかってきていた。







『獄寺、俺は‥もっと、自分を強く、自身を表現出来るよう修行に行ってくる。獄寺‥お前に相応しい男となる為にもだ』





ネガティブ男の子リボーンさんにしては前向きな言葉だった。



だけどその電話の後から男の子リボーンさんは現在進行形で音信不通となってしまったのだ。









「獄寺、俺と居るのに余所事を考えてんのか?」



「い、いえ!;そんな事ないです!リボーンさんの事を考えていました!(男の子の方だけど)」



「そうか。それなら良い。獄寺は俺だけ見てれば良いからな。呪いとか獄寺の好きそうな不思議を持ってる俺は最高だろ?」







ああ、男の子リボーンさんもこれぐらい呪いを軽く思えるようになってくれたら良いのに。(軽すぎもどうかと思うけど)









そんなこんなで収録開始。





出だしは調子良く進んだのに、ちょっとしたらすぐに問題が起こった。





♪〜



「運命ってもんに流されてゆくのかぁ〜」



( でも胸を張って言えるぞ )



「俺は獄寺が大好きだぁぁぁーーー!」



「違います違いますリボーンさん歌詞違います!!;」











そんな事まったく歌詞に書いてないのに、リボーンさんは歌の途中で愛の告白を入れてしまう現象勃発。(因みにこれで10回目)





「スマン。つい本音を混ぜちまった」



「いえ、あの‥光栄ですが‥その‥‥歌の間は抑えて下さい;」



「そしたら後でチュウしてくれるか?」



「えええっ!?」



「してくんないなら歌わねーぞ」



「わ、わかりました‥」



「やったーーー!!!」







半分脅しの様に言われたのに、俺が承諾するとリボーンさんは無邪気にオーバー過ぎるほど喜んで歓声を上げた。





本当‥男の子リボーンさんもこれぐらい強きなら‥‥



いや、男の子リボーンさんと女の子リボーンさんを足して割ればちょうど良くなるのか?







なんだかんだで女の子リボーンさんは俺との約束の後、更にノリノリで歌いあげて(勿論間違いなしの一発OK)



約束通りチュウしたかどうかは‥2人だけが知る事だった。










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というわけで、ちゃっかり聞いていた『RED』ネタでした。


あのリボーンさんの歌はリボーンちゃんで想像するともうシックリきて可愛くて可愛くて‥v


そして勢いのままK様に思わず送りつけてしまったという‥すみません;





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青嵐の月虹さんにリボーンちゃんを書いていただきました!
しかもリボーンさんとリボーンちゃんの混合です!! リボーンさんは二人いた!!
呪いの存在すら獄を引き寄せる為の道具にするリボーンちゃんは本当に最高だと思います。ポジティブすぎる…!!
ちなみにリボーンさんとリボーンちゃんの関係は双子か他人だそうです。えらい差がある!!(爆)

二人のリボーンさんに攻められる獄寺くんが素敵です☆ ありがとうございました!!