「ほら獄寺、口を空けろ」
「いえ…あの、その…一人で食べれます…リボーンさん」
「遠慮するな」
「してません」
きっぱりそう言うも、リボーンさんはニヤニヤとしている。
楽しんでる…この人絶対楽しんでる。
某月某日。
某任務でボロボロになったオレはリボーンさんに救助されそのままボンゴレに帰った。
それはいいんだが…問題はそのあとからだった。
…どうにもリボーンさんがオレに干渉しまくっているような気がする……
いや、絶対気のせいじゃない。おはようからおやすみまでいるし。
「リボーンさん…あの、お仕事は……」
「今日は休みだ」
「昨日もそう言ってましたよね」
「連休なんだ」
「そうですか…」
休みなら好きに過ごしたらいいのに…どうしてオレなんかの世話をしているのだろう。疑問だ。
「どうした?」
「い、いえ…」
ああもう、そんな、優しげな瞳でオレを見ないでください。照れます、惚れます、惚れ直します。
やべーよリボーンさんやっぱ超格好いいよ。なんだよこの人。格好よくて優しいなんて反則だろバカヤロー。
「? 獄寺?」
「なんでもないです!!」
やめて! 今心を読まないでリボーンさん!!
「なんでもないって…顔赤いぞ? 熱でもあるんじゃないのか?」
「な、ないですないない!!」
リボーンさんはオレの言葉に耳を貸さず手を伸ばしてくる。
ひ!!
リボーンさんの手がオレの額に触れる。冷たくて大きな手だ。
「やっぱり熱があるな」
誤解ですリボーンさん。そういう熱じゃないんですすみません。
ど、どうしよう。リボーンさんは純粋にオレを心配してくださっているというのにオレは不純な動機で顔を赤らめているなんて…!!
「獄寺」
ああ恥ずかしい。穴があったら入りたい。無理。もう無理。恥ずかしすぎて死にそう。
「おい、獄寺」
駄目です、オレなんかに話し掛けないでください!! 気がどうにかなってしまいそうです!!
「………」
だいたいリボーンさんとオレなんかじゃあ………って、あれ? なんか気分が悪くなってきた。顔が熱い。吐き気がする。頭がぐるぐる回る―――
「獄寺?」
リボーンさんの声も遠くなり、視界が白く染まっていく。あれ? もしかしてオレ、やばい?
「―――――」
身体に力が入らなくなり、浮遊感に身を任せる。…誰かが、オレの身体を支えてくれたような気がした。
目を覚ますと、誰もいなかった。
「………」
辺りを見渡す。閉じられたカーテン。消された電気。暗い室内。
…ふむ。どうやらあれはただの夢だったようだな…ほっとしたような少し名残惜しいような……
と、ベッド脇にある机の上にメモが身が置かれているのに気付いた。
傷に障るといけないから、今日はもう帰る。また明日。
「……………」
…ふむ。夢ではなかったようだな…ほっとしたようなとても恥ずかしいような……
と、メモの下に続きがあったのに気づいた。
ああ、あと傷口が開いていたから、包帯替えといた。
………。
マジっすか。
オレは驚愕した。
オレは自分に巻かれている包帯を見た。
……………。
この包帯を…リボーンさんが……
ふむ。身悶えそうになるな。
ふと鏡を見たオレの顔は、絵の具を塗りたくったかのように真っ赤だった。
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ああ、恐れ多い、恥ずかしい!!
リクエスト「「迎え」の看病?ものを。」
リクエストありがとうございました!!