説明しよう!
リボーンちゃんとは女の子リボーンさんのことで、ボンゴレファミリーのアイドルマスコット的存在なのだ!!
ジンクスとしてその日リボーンちゃんを見れればその日は幸せに。
リボーンちゃんに声掛けられれば一月幸せに。
そしてリボーンちゃんに微笑みかけられれば一年幸せになれるといわれている!!
そんなリボーンちゃんは今日も今日とて獄寺くんへの愛に生き、周りから愛でられながら過ごしているぞ!!
「あらリボーンちゃんじゃない〜ちゃお〜」
「よぉルッスーリア。ちゃおっスー」
「きゃぁ! リボーンちゃんに会えて幸せだわ〜あ、そうだこれ。リボーンちゃんにあげる!!」
と、ルッスーリアはリボーンにキャラメルを差し出した。
「いいのか?」
「いいのよ〜」
無垢な瞳で見上げるリボーンちゃんにルッスーリアは身体をくねくね動かしながら答えた。
「そうか。ありがとな!!」
にぱ! と、そんな擬音すら聞こえそうな笑みを持ってリボーンちゃんは答えた。ルッスーリアのくねくねが更に増した。
「きゃあぁ! ううん、こちらこそありがとうリボーンちゃん!!」
ルッスーリアは始終くねくねしていた。
「お。姫じゃん」
「ん?」
てくてくとリボーンちゃんが歩いていると、今度はベルフェゴールが現れた。
「ちゃおッスベルフェゴール」
「ししし。今日はラッキーの日」
「? 何かいいことあったのか?」
「姫に会えた」
「そっか。よかったな」
まさか自分が姫であることは露とも思わず、リボーンちゃんはそう答える。
「あ。そーだこれやる」
そう言ってベルフェゴールはリボーンちゃんに綿菓子を差し出した。
「いいのか?」
「オレには甘すぎるからな。これ」
「そっか。ならもらっとく。ありがとな!!」
にぱー!! と、そんな擬音が聞こえてきそうな笑顔でリボーンちゃんは綿菓子をもらった。ベルフェゴールは胸キュンした。
てくてくとリボーンちゃんが歩いていると、今度はレヴィが現れた。
「ちゃおッスレヴィ」
「リボーンちゃん…」
可愛い。そう、ぽそりと言って赤面して顔を背けるレヴィ。そんな挙動不審なレヴィなど意にも反さずリボーンちゃんは相変わらずニコニコしていた。
「そうだ、これ…」
レヴィはおどおどしながら、更には少し慌てながら懐から何かを取り出した。可愛らしいパラソルチョコレートだった。
「もらっていいのか?」
大きなくりくりの瞳がレヴィの顔を映す。その穢れなき瞳に何故か罪悪感すら覚えながらレヴィは何とか頷いた。
「そっか。ありがとな!!」
にぱぱー!! という擬音付きでリボーンちゃんはレヴィからパラソルチョコレートを受け取った。
「おうリボーン」
「ちゃおっススクアーロ」
てこてことリボーンちゃんが歩いていると、今度はスクアーロと出会った。
「散歩中か?」
「そーだぞ」
えっへん。と可愛らしく胸を張り答えるリボーンちゃん。
「散歩したら喉も渇くだろう。これをやろう」
と、スクアーロはキンキンに冷えたソーダ瓶をリボーンちゃんに渡した。
「いいのか?」
「いいんだ」
わーいと、リボーンちゃんは万歳をして喜んだ。
甘いお菓子とジュースを持ちながらリボーンちゃんが歩いているとマーモンの姿が見えました。
「ちゃおっスマーモン」
「うわああああああああ!? リボーン!?」
不意を突かれてマーモンはかなりびっくりして手にしたメモを落としました。
「悪い…そんなに驚くとは思わなくてな。ほら、これ落としたぞ? って、なんだこれ」
「な、なななななんでもないよ!!」
実はリボーンちゃんと仲良さ気で呪い殺そうランキングを書いた紙だとは言えず、マーモンはリボーンちゃんからひったくるようにメモ帳を受け取った。
「ひ、ひひひ拾ってくれてありがとう…お礼に…えーと……」
「礼? 礼なんていらねーぞ? オレはメモ帳を拾っただけだからな」
「いいの!! えーと、その、ほら!! あそこに自販機がある!! ジュースでも奢るよ!!」
あのマーモンが奢る。
他の人間が聞いたら唖然とするのだろうが、相手はリボーンちゃんなので「そっか」と返すだけだった。
「なに飲む?」
「オレは…このバナナ・ミルク・オレ。にする」
リボーンちゃんが頼んだのは紙パックの80円ジュースだった。
「もっと高いのでもいいのに…この本格淹れたてコーヒーとか…」
などと小声で言いつつしかしリボーンちゃんが飲みたいといったものを無碍に扱うわけにもいかずマーモンは小銭を入れてバナナ・ミルク・オレをふたつ買った。
丁度自販機の横にはベンチがあり、二人はそこで仲良く並んでジュースを飲んだ。
(こんなに近しい距離で同じジュースを飲むなんて…これってデート!?)
マーモンの頭は春色だった。
「うまいな」
「まぁ…悪くはないね」
この日からマーモンの好物はバナナ・ミルク・オレになった。
マーモンと一緒にジュースを飲んだあと、リボーンちゃんは再び歩き出した。
暫く歩くと、道端に何かが落ちているのを見つけた。近くに寄って見てみるとそれは可愛らしく包まれたキャンディーである事が分かった。
「おおー」
リボーンちゃんは何の疑いもなくそのキャンディーを拾った。そして気付いた。
キャンディーが落ちていた少し先にも、キャンディーが落ちている。
「おおおおーー」
リボーンちゃんは目を輝かせながらキャンディーを拾っていった。
拾っても拾ってもキャンディーは尽きない。
両の手でもポケットにもキャンディーが入りきらなくなり、遂に帽子を脱ぎその中にキャンディーを入れていくリボーンちゃん。
そしてキャンディーがある部屋の中まで続いているのに気付いた時―――――…
「リボーンさん?」
「獄寺!?」
リボーンちゃんの愛しい愛しい獄寺くんの声が聞こえ、リボーンちゃんはそちらに突進して行った。
「見ろ獄寺!! こんなにたくさんのキャンディーが落ちてたぞ!!」
「はぁ…? 道端に落ちてるものを食べたらお腹壊しますよ?」
「他にもキャラメルとかチョコレートとかもらった!!」
「見事に甘いものばかりですね」
「一人じゃ食いきれない。獄寺。オレの部屋で一緒に食おうじゃないか」
「………拒否権は…ないんですよね…」
「当たり前だ!!」
諦め気味の獄寺くんの腕をリボーンちゃんが掴み、自室へと進んでいく。
その一方、キャンディーを置いていったヴァリアーのボスは部屋の隅でざめざめと泣いていた。
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レヴィ「泣かないでくれ、ボス!!」
リクエスト「リボーンちゃん」
リクエストありがとうございました。