ここはある組織の地下にある、チーム「ボンゴレ」の研究室。
ここでは日夜様々な実験研究が進められていて…言っておくが、人体実験等は行ってない。
ともあれ、オレたちは毎日実験研究に精を出している。
そんなオレたちの司令塔に当たるのがリボーンさん。
そしてオレは…そのリボーンさんの隣に立っている。
その役割は良く言えば秘書…悪く言えば雑用係だ。
本来ならばこれは10代目が務める予定だったらしいが、10代目の「タッチ」の一言でオレにその立場が転がってきた。
そんな適当で良いんだろうか。
少し不安になったが、まぁリボーンさんも特に反対はしなかったので構わないのだろう。
オレも別に何か不満があるわけでもない。
これがもしも…山本や白蘭だったら辞表を叩き付けたかも知れないが、リボーンさんなら頑張りようもあるというものだ。
…話が脱線した。
えーと…そう、ここはある組織の地下にある、チーム「ボンゴレ」の研究室。
ここでは日夜様々な実験研究が進められていて…言っておくが、人体実験は行われてない。
…行われてないんだ。
そのはずなんだ。
だから…
「おら獄寺。とっととこの薬品飲みやがれ」
………この突きつけられた薬品とやらは、人体に安全なものに違いないんだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そうに違いないんだ…
「…どうしても…飲まないと…いけませんか?」
思わず涙ぐみながらリボーンさんを見上げる。
「………」
しかしリボーンさんは無言だ。
駄目か…と思い、諦めて薬品に手を伸ばして………その手が空を掴んだ。
リボーンさんが薬品を引き込めたから。
「え…?」
「…冗談だ。引っ掛かったか?」
からかわれた…?
「…リボーンさん! そういう冗談は止めてくださいよもう!」
思わず声を上げてしまうオレに対し、リボーンさんはあくまでいつも通りだ。
「本気に取るお前が悪い」
言い切った・・・!
「それとも、お前はオレが本当に人体実験をするような奴に見えたのか?」
見えました・・・
「……………はぁ」
うう、すいませんリボーンさん…
リボーンさんはやれやれと溜め息を吐くと、手持ち無沙汰に持っていた薬品を―――一気に呷った。
「ってそれ飲むんですか!?」
「? そりゃ作ったからには実際飲んで効能を試さないとだろう」
軽くあっさりと言い放つが…何が起るかも分からないのにそんなことして大丈夫なんだろうか…
「………取り分け何もなし。失敗、と」
ああ…基本失敗なんだ。
「そういえば今回の実験はリボーンさん直々がなさってましたけど…何の実験だったんですか?」
「これか? これは上の頭の沸いた馬鹿が突きつけてきた無茶な要求だ」
仮にも雇い主をとんでもない呼び名で言うものだ。
「まぁ、若返りの薬を作れとか。そんな感じだ」
「んな無茶な…」
「ああ無茶だな。手っ取り早く若返りたかったら輪廻を信じて即行で死んで生まれ変わった方が早いだろうにな」
そっちも無茶です。
「ただそう言ってここ首になって適当に田舎でのんびりと暮らすには…まだ少し資金が足りないからな。一応試せるだけ作っておいた」
「そうだったんですか」
ていうかこの人資金が溜まったらそう言うつもりなんだ。
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流石です、リボーンさん。
翌朝、オレはリボーンさんの部屋へと向けて足を運んでいた。
…リボーンさんの姿がどこにも見当たらないからだ。いつもならば適温に保たれている研究室で寝ているはずなのに今日はいなかった。
ちなみにリボーンさんの携帯にかけても見たが、目の前に置いてあった携帯が振動してきたので即行で切った。
…それで、今、オレはあの人の自室の前に来ている。…思えばここに来るのは初めてだ。
そっとノックをしてみるが…はて。中からは何の反応もない。無人だろうか?
ノブに手をやって回してみると、鍵は掛かってなかった。…確認を取るだけ、と自分に言い聞かせて開け放った。
思ったよりも広い室内、そして本の山。
ベッドは無人で、代わりに…様々な資料の山が積まれてるデスクに人影がうつ伏せっていた。
「リボーンさん…?」
呼びかけてから、違うと分かった。
だってリボーンさんにしては小さすぎる。子供…というより、大きさは赤ん坊のそれだ。
けれどならば…誰だ? なんでこんな所に赤ん坊が…?
そっと覗きこんでみると……
………………。
……は、うっかり意識が飛んでしまった。いけないいけない。
ともあれ、オレが覗き込んだ先には想像していた通りに赤ん坊が小さく寝息を立てていた。
オレが固まって動けないでいると、その赤ん坊は自分から目を覚ます。…大きくてくりくりとした黒い眼にオレが映っていた。
「なんだ獄寺か。どうしたこんな所で。…ああ、そうか、もう朝か。悪い寝坊した」
その口からいきなりオレの名前が出てきたことには驚いたが、きっとリボーンさんから聞いたのだろう。…リボーンさん、この子にオレのことなんて説明してるんだろうか。
「何だよ。そんなにオレが寝坊したのが珍しいのか? まぁ、いつも朝はちゃんと来ているからな。その後二度寝しているが」
赤ん坊はオレが動かないのに不審を覚えたのか、オレの目の前に手の平を出してひらひらして見せた。紅葉を思わせる小さな手。それを見てオレは正気を取り戻す。
「…は! あ、あのすいません!」
「?」
くりっと目の前の子は小首を傾がせる。…というか赤ん坊相手に敬語を使うオレ自身にびっくりだ。
だがそんなことよりも何よりも、オレにはやりたいことがあった。これは最早衝動と呼べるかもしれない。
「その…あの、初対面の方にこんな事を言うのは無礼だというのは重々承知なんですけど!」
「は?」
「その…ぎゅって! 抱き締めても宜しいでしょうか!!!」
「………」
無言で一歩下がられた…orz
「獄寺…お前、大丈夫か? 朝っぱらから寝惚けてんのか? それともオレが寝惚けてるのか?」
しかも赤ん坊に心配されてしまった・・・!
だけど…だけどっ可愛いんだよこの子! でも我慢だオレ!!
「うう…すいませんいきなり…そうですよね、ひとりは不安ですよね…分かりました! 一緒にお父さんを探しましょう!」
「はぁ?」
「全く、リボーンさんも酷いですよね! こんなに可愛いお子さんがいらっしゃるなら紹介してくれれば良かったのに!」
「いや、お前…さっきから本当何言ってるんだ?」
「リボーンさんの許可があればきっとあなたをぎゅーも抱っこも出来ますよね! 待ってて下さいリボーンさん! 今から草の根分けながら探させて頂きます!!」
「聞けよ人の話を」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さて行きましょうか!!
「はぁ、つまりあなたがリボーンさんというんですか?」
「そうだ」
「ははは。夢のあるお話ですね!」
「だから聞けよ・・・!」
「は、すいません…!」
「ふぅ…」
「お父さんに少しでも近づきたいんですよね! リボーンさんを目指しているって意味ですよね!!」
「全く持って違うわ」
「ははは」
オレは胸元の赤ん坊…自称「リボーンさん」に笑いかける。
最初こそひとりで歩けると言っていたこの子だったが…足幅が違いすぎて移動するだけにも時間がかかり、こうして今はオレの胸元に納まっているというわけだ。
「幸せー…」
「お前…そんなに子供好きな奴だったっけか?」
「おれ自身もびっくりしてますー」
子供って煩くて生意気なものだと思っていたのに!
なのに実はこんなに可愛いものだったなんて!
「それにしてもリボーンさん…あなたのお父さんは一体どこに行っちゃったんでしょうねー」
「お前…まだ言うか」
「もー、嘘吐きさんは針千本なんですよ?」
「嘘じゃねぇし」
「仮に本当に本物のリボーンさんだったとして…なんでそんなお姿に?」
「知るか」
「と言いますか、こういうこと言うの子供相手に大人気ないですけど…ありえませんよ。あのおっきなリボーンさんの質量はどこに行ってしまったんですか? 下手するとブラックホール起るんですけど」
「クソ、正論だ・・・!」
忌々しげに舌打ちをする赤ん坊…こういうところリボーンさんにそっくりだな…
「―――あ。10代目!」
廊下の影に10代目の姿を見つけて呼び止める。…リボーンさんを見つけてるかもしれない。
「あ、獄寺くんー…リボーンは見つかった? ………って、」
10代目がオレの抱き締めている赤ん坊を見て固まる。
「ご、獄寺くん!? それ誰の子!? 獄寺くんの子!?」
「リボーンさんの子です!!」
「違ぇよ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
またまた嘘ついちゃって。
「えーと…」
「………」
「リボーン?」
「そうだぞ」
「…の子供?」
「違うぞ」
「あの偉そうで面倒臭がりで雑用全般を全て獄寺くんに押し付けてたあのリボーン?」
「そうだぞ」
「………だってよ。獄寺くん」
「…そうだったんですか、リボーンさん」
「おまえツナの言うことは即行で信じるんだな」
「ははは。あの時はリボーンさんの可愛さと愛くるしさにやられてて…それに時間の経過と共に冷静にもなれましたから」
「そうか」
「…で、獄寺くん。リボーン見つかったけど…」
「見つかりましたね。では改めておはようございます、リボーンさん」
「ああ…」
「それで今朝の指示をよろしくお願いします。みな引き続き昨日の続きで宜しいですか?」
「そうだな」
「はい。ではそういうことです10代目。お仕事頑張って下さい」
「…あー…うん、色々言いたいことあるけど良いや…そっちも頑張ってねー…」
「…で」
「はい」
「お前は仕事に行かなくても良いのか?」
「もうしてますよ?」
「なんだ?」
「リボーンさんのお傍にいることがオレの仕事ですから!!」
「あー…そういえばそうだったな」
「はい」
「…つーか、とりあえず離せ」
「…えー」
「なんか文句あんのか?」
「いいえそんな滅相も」
「全く…」
「…どこに行かれるんですか?」
「研究室」
「何をしに?」
「この身体を元に戻しに」
「戻っちゃうんですか!?」
「なんでそんな嫌そうなんだよお前」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんでって…なんでってリボーンさん!!
目の前で小さな小さな赤ん坊がとてとてと歩いている。
…可愛い。
身長に合ってない白衣がずるずるずるずると床に引き摺られている。
…可愛い。
い、いや騙されてはいけない。この子はあの…強くて頭良くてでも面倒臭がりでずぼらでいつも寝てばかりのリボーンさんなんだ」
「声。声出てる獄寺」
「は!?」
オレが慌てて口を紡ぐのと。
むぎゅり。
オレがリボーンさんの白衣を踏んづけてしまったのは…ほぼ同時だった。リボーンさんはぱきゅーと転んでしまう。
「す…すいませんリボーンさん・・・! その、やっぱりオレが抱きかかえて移動します!!」
「………」
うう、視線が痛い…
「はぁ…そうだな。オレも変な意地を張らずそうした方が良さそうだ」
「…え!?」
呆気に取られる間に、リボーンさんは自分から…オレの方へと飛び込んできてくれて。
「じゃあ元の体に戻るまで世話になるぞ獄寺。この身体だと何かと不便なことが多そうだから、今まで以上に傍にいてくれ」
「は…はい! 不肖獄寺隼人、誠心誠意を持って任務に務めさせて頂きます!!」
「任務ってお前…マフィアかよ。まぁいい、なんにしろ頼むぞ」
「はい!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あ…あのリボーンさんに頼られた!! オレ、頑張ります!!
「獄寺。そこの棚の資料取れ」
「はい」
「獄寺。そこの…そっちじゃない。その隣のビンを取れ。青いのだ」
「はい」
「次は………ああ、ややこしいな。もういい。オレが取る。獄寺…お前は……オレを抱きかかえろ」
「はい!!」
「なんでそんなに嬉しそうなんだよ…」
「嬉しいので!」
「そうかいそうかい…はぁ…ってこら抱き締めるな獄寺。上げろ。上だ。オーライ」
「…たかいたかーい」
「黙れ」
「………」
「…さて…これとこれと…って、あ」
「―――と、ご心配なくリボーンさん。落ちかけたビンはオレが無事キャッチしました!」
「…ああ、悪いな」
「とんでもありません! なんでしたらリボーンさんが指差したのをオレが片っ端から取っていきますけど」
「そうだな。その方が良いかもな」
「はい。ただその場合だと両手開いてる方が色々都合が良いので…リボーンさん。肩車しましょう」
「…………………………まぁ、合理的だな」
「今の間がそれなりに気になりますが、構いません。さぁリボーンさん! 落ちないようにオレにしがみ付いて下さい!!」
「…ああ」
「リボーンさんから! オレに! ぎゅっと! しがみ付くんですよリボーンさん!!」
「………そうだな。落ちないように、しっかりと。掴んでないとな」
「っていいいい痛い痛い痛いですリボーンさん! こめかみをそんな、ぎゅってしないで下さい!!」
「暴れんな、獄寺」
「痛! 髪! 落ちそうだからって髪掴まないで下さいリボーンさん! 痛いです痛いリボーンさん!!」
「なんだ? オレが落ちても良いってのか獄寺」
「そういうわけじゃありませんけど! いた! ちょ、マジで痛いんですけどすいません本当すいません少し調子に乗ってました・・・!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本当すいませんマジすいません!! やめ、痛、やめてください…!!
「…それで、リボーンは…その様子からすると今日は駄目だったみたいだね…」
「え? なんで分かったんですか? 確かにリボーンさん色々試されていたんですけど効果なかったです」
「まぁ獄寺くんの顔見れば大体ね…」
「はい?」
「何? リボーンはそんなに…可愛いの?」
「もちろんです!!」
(しまった変な地雷踏んだ・・・!)
「…あの…小さな身体でたくさん動こうとしてとてとて歩いてるところとか!」
「…本人かなり辛そうだったけどね」
「それにつられてずるずると引き摺られていく白衣の裾とか!!」
「…本人かなりうざったそうだったけどね」
「高い所にある本とか取れなくてぴょんぴょんしているところとか!!」
「結局梯子使ってたよね」
「欲しい本を無事に取っても意外に重かったらしくちょっと驚いてるところとか!!」
「最終的には籠用意してその中に無造作に落としていったよね」
「はい! しかも最終的にはオレが運びました!! リボーンさんごと!!」
「オレそのときのリボーンと目が合ったけど…苛立ちからか今にも殺さんばかりの殺気を放ってたよ」
「可愛いですよね・・・!」
「…そうかなぁ…」
「そうですよ! もうオレある程度先立つものが出来たらここ辞めて保父になろうかと思ったぐらいですから!」
「研究員から保父へのまさかの転職だね」
「はぁ…リボーンさん…あの怖いリボーンさんがあんなにも可愛らしい姿になるなんて・・・!」
「ってそういえばそのリボーンはどうしたのさ」
「…あはは…研究室に引き篭もってます」
「獄寺くんは一緒にいなくて良いの?」
「それが…」
「?」
「実験が上手くいかなくてちょっぴり落ち込んでるリボーンさんが可愛らしくて…つい後ろから抱き締めて頬ずりしたら「出てけ」って追い出されてしまいました」
「………少しは相手の気持ちも汲もうよ…」
「あはははははははは…つい。…さて、そろそろ行かないと…あんなに小さい子をいつまでもひとりにしてはおけませんからね」
「あー、うん。頑張ってね。お疲れー」
「はい。お疲れ様です、10代目」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さてはて、少々お待ちくださいねリボーンさん。
「リボーンさん」
「…出ていろと言ったはずだが?」
「あはは…先程はすいませんでした。でも少しぐらいならともかく、リボーンさんを一人には出来ませんよ」
「オレがこんななりだからか?」
「まぁそれもありますけど…それだけじゃないですよ」
「…?」
「あなたの傍で、あなたの補助をするのがオレの役目だからです」
「………」
「と言いますかリボーンさん、一体いつまで落ち込んでいるんですか?」
「あ?」
「全然リボーンさんらしくないです。いつもの傍若無人で自分勝手で自由気ままなリボーンさんはどこ行っちゃったんですか?」
「随分な言いようだな…」
「ええ。だってオレ、今のリボーンさんよりもいつものリボーンさんの方が好きですから」
「………」
「…ですから…その、元気出して下さいよ。ほら、いつまでもその姿でいてもオレがリボーンさんの面倒見ますから!」
「…お断りだぞ」
「リボーンさん」
「お前にそこまで手間かけられてたまるか。とっとと元に戻る研究をするぞ。…精々扱き使ってやるからありがたく思え」
「・・・はい!」
「―――獄寺。その液体を少しずつ入れていけ。慎重にだぞ」
「はい…」
「…で、オレはこっちの……ん?」
「そうなさいましたか? リボーンさん」
「………何故かお前が今手にしているはずの薬品がここにある」
「二つ用意してたんですか?」
「そうだと良いんだが…獄寺。鍋の中はどうなってる?」
「えーと……」
「………」
「……………」
「……………どうした」
「なんか…形容し難いことになってます」
「無理矢理形容してみろ」
「今にも爆発しそうです」
「―――伏せろ!」
「リボーンさん!?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
リボーンさん…まさか今オレを庇いました…!?
「……………ぅ…くそ、酷い目にあったな…獄寺、無事か?」
「………は、い…」
「そうか。それは何よりだ…って、ん? 気付けば身体元に戻ってるな。良し。ご都合主義万歳だ」
「おめでとう、です…リボーンさん…」
「ああ。お前にも世話になったな。………ってさっきから声はしても姿が見えないんだが。獄寺。どこ行った」
「ここ、です…! こっちです、リボーンさんー!!」
「…ん?」
「リボーンさん! 無事に戻れたんですね! おめでとうございます!!」
「……………」
「てか、リボーンさんが心なしか前よりもおっきく感じられます! これがオーラって奴ですかね! 流石です!!」
「いや…お前…」
「はい? って、なんかオレ、声高くないですか? …? さっきの爆発で喉でもやられましたかね」
「………」
「? リボーンさん?」
「…リボーン? 獄寺くん? 今の何の音? なんか爆発ぽかったけど?」
「あ、10代目!」
「…ぅぇぁ!? 何このちみっこ! 誰の子!? 今度こそ獄寺くんの子!?」
「え? え!? 何の話ですか10代目!」
「ひぁぁぁああ喋った! この子喋った! 可愛いなぁもう! 抱っこさせて!!」
「な、なんですかなんですか!? 一体何ごとですか!? リボーンさん大変です! 10代目がいつも以上におかしいです!!」
「オレに振るな関わるな。面倒臭い」
「酷!? って、本当リボーンさんがでっかくなってます! どうなってるんですか!?」
「………はぁ、まぁ…オレにも責任はあるか。一応」
「はい? って、ふぁ!?」
「あー! 良いな良いなリボーン! オレにもその子抱っこさせろよー!」
「…どうでも良いが…こいつは獄寺だぞ。ツナ」
「だったらなおさら抱っこさせろよ!!」
「それどういう意味っすか10代目!?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そのままの意味だよ獄寺くん。ああもう可愛い獄寺くん。獄寺くん獄寺くん!!