「…状況を整理するけど」


「…はい」


「身体が小さくなってしまったリボーンが元に戻ろうとした結果、代わりに獄寺くんが小さくなってしまったんだね?」


「結果的にはそうだな」


「ううう…リボーンさん、元に戻して下さいよう…薬の調合、覚えてらっしゃるでしょう…?」


「……………」



「なんで目を逸らすんですかリボーンさん」



「いや、まぁ覚えてはいるが…獄寺」


「はい」


「お前元に戻ったら、真っ先に何をするつもりだ?」


「それはもちろん、今一度小さくなる薬をリボーンさんに使いまして気の向くままハグやら写メやら…



「誰が戻すか」



「わー! 冗談です冗談!! 嘘ですすいません戻して下さい!!」


「…はぁ、まぁ戻すも何も暫くはどうしても無理なんだけどな」


「え…?」


「薬が足りん。補充が来るまではそのままだな」


「えー!?」


「…あのー、ちょっと良いかな」


「なんだ? さっきから黙っていたツナ」


「好きで黙ってたんじゃねーよ! …ともあれ、暫くはその小さくて可愛い獄寺くんとの夢の生活が送れるわけ?


「夢があるかどうかは知らねーがな」


「ていうか可愛いとか何のお話ですか…?」


「うん、で、も一つ聞いて良いかな…」


「なんだ」



「…なんでリボーンてめー獄寺くんを抱っこしてるんだよゴラ!! オレにも抱っこさーせーろー!!



「馬鹿かお前。こんなガキ少しでも目を放してみろ。死んでるだろ


「死!?」


「お前どれだけすざましい幼少時代送ってきたんだよ!?」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

うむ。家庭教師でヒットマンな幼少時代だ。










「ワオ。なにこの可愛い物体。持って帰って良いの?


「開口一番からしてすげぇな雲雀。質問に答えるとこれは獄寺だ。そして持って帰るな」


「へぇ、彼がこんなに可愛くなるの。凄いね。で、いくらで買えるの?


「買おうとするなよ」


「ワオ。喋ったよ」


「悪いか?」


「…暫く獄寺はこんな感じだから、なんかあったらフォローしておいてくれ」


「分かったよ。で、それ僕にも抱っこさせてくれない?


「行くか? 獄寺」



「全力で拒否権を使用します」



「だってよ」


「キミの意見は聞いてないよ」


「お前さっきから聞いてれば酷いな!! お前実はオレのこと嫌いだろ!?





「…これで大体披露目終わったか」


「ううう、なんていうしゅうちぷれい…」


「仕方ねーだろ。オレの時とは違ってお前は暫くこのままなんだ」


「それは…そうですけど」


「じゃあもう夜遅いから、今日は寝るぞ。ひとりで寝れるか?」


「んな…! 当たり前じゃないですか!! なに言ってるんですかリボーンさん!!」


「そうか。その体系だと部屋ノブに手が届かなさそうだが、平気か」


「う…」


「椅子に座るのもベッドに乗るのにも苦労しそうだが、そうか平気か」


「…えっと…」


「ああ、一言言っておく。洗面台で顔を洗う時…溺れ死なないように気を付けろよ


「……………」


「じゃあな獄寺。また明日」


「あのっリボーンさん!!」


「ん?」


「えっと…その、いきなりこんな体系になって…慣れないことも多いかと思うので…今日だけ一緒に過ごしても宜しいでしょうか」


「別に構わないが」


「ありがとうございます!!」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

死なれても困るしな。










「ここが…リボーンさんのお部屋…」


「朝も来てただろ」


「いや、来ましたけど……まさかまた来ることになろうとは…」


「きょろきょろしても、珍しいものなんてねーぞ」


「いえ、充分珍しいですよ。色んな本があります」


「読みたいのがあれば、読んでて良いぞ」


「それはとても魅力的な提案なんですけど…くぁ……今は…眠くて…」


「そうか。なら寝ていろ」


「はい…。って、リボーンさんは…?」


「オレは仕事だ。暫く掛かるから先に寝ていろ」


「………はい、ではお言葉に甘えて…おやすみなさい、リボーンさん」


「ああ」







(―――ん…あれ…。今…何時? …三時…?)


(でも…オレひとり…? リボーンさんは…?)





(…リボーンさん…?)





「―――って、いた…」


「zzz…」


「リボーンさん…なんでベッドじゃなくて机に突っ伏して寝てるんですか…」


「zzz…」


「そういえば昨日の朝来た時もリボーンさんここで寝てたな…いつもそうなのかな…」


「zzz…」


「ともあれリボーンさんー、起きて下さいー。こんな所で寝てたら風邪引きますー!」


「…ん? なんだ獄寺。もう朝か? …その割には暗いな。太陽でも爆発したか」


「何寝惚けてるんですかリボーンさん。…寝るなら机じゃなくて、ベッドで寝て下さい」


「…別に、オレはここで構わん」


「オレが構います! リボーンさん机は寝るところじゃないです!」


「オレにとっては机がベッドなんだ」


「なに言ってるんですか!」


「…つーか、オレのことは気にしないで良いから大人しく寝ていろ獄寺」


「気になりますって! …ああ、じゃあ、あれです」


「?」


「あの大きなベッドは、小さなオレには少し寒いんです。なのでリボーンさんが温めて下さい」


「面倒臭いな」


「…そうしてくれないと明日10代目たちに「リボーンさんに虐待された」って。言います」


「………そっちの方が面倒臭そうだ。…分かった。獄寺」


「はい!」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さ、行きましょう行きましょうリボーンさん!!










リリリリリリリリ。リリリリリリリリ。



「んー…うっさいな。なんだ…? はい、もしもし?」


『「ボンゴレ」か? こちら「ヴァリアー」だが…資料が届いてないぞ』


「え? 資料……あー…そっか。昨日は少しばたついていたからな…悪い」


『早めに渡してくれないと困るんだが』


「わーったよレヴィ。今日中にはそっちに持って行く。直ぐに準備して行くから」


『それは助かるが…ところでお前新入りか? 知らない声だが』


「あ? 獄寺だよ。声は気にするな」


『…なんで朝一にリボーンの部屋に連絡入れて、獄寺が出てくるんだ?』



「気にするな」



ガチャン。



「…っと、リボーンさんは…寝てるな」


(まぁ、直ぐに戻ってくるし、リボーンさん良く寝てるし…黙って行っても平気だよな?)


「そうと決まれば資料資料…っと」


(そういえば「黒曜」にも「ミルフィオーレ」にも寄って行かないとな…)


「良し、準備終わった…それではリボーンさん、行って来ます」





ぱたん。





「…あ、おはようリボーン。獄寺くんは?」


「消えた」


「へ?」


「夜中に「寒いから温めて欲しい」ベッドの中に引きずり込まれたところまでは覚えてるんだが…起きたらいなくなってた」



「それお前の妄想じゃね?」



「どっちにしろ、いないぞ」


「いないって…ちょ、それ一大事じゃん!! 探さないと!!」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あと妄想じゃないからな。










「さて、と…まずは……」


「あれ? なんでこんな所にガキんちょが?」


「…迷子?」


「犬に千種か…まぁいい。これ骸に渡しておいてくれ」


「ボンゴレの資料…? 子供に遣いをさせるなんて、人員不足…?」


「…うっせーな。こっちにも事情があるんだよ。じゃあそれ、ちゃんと骸に渡しておけよな!」



「僕がどうか致しましたか?」


「…わ。この仔、可愛い…」



「じゃあな」



「少しは相手して下さいよ」


「お前らに付きあってられるか。こう見えて、オレは忙しいんだ」


「クフフ…まぁまぁ、そう言わず。少しぐらい良いじゃないですか隼人くん」


「え? 隼人くんって…あの獄寺隼人ですか? ボンゴレにいる」


「そうです。…そうでしょう? 隼人くん」


「………まぁ」


「その獄寺隼人が、どうしてこんな姿形になってるんですか? しかも背中にうさぎのリュックサックを背負って



「資料が全部入るのがこれしかなかったんだよ」



「だからってそんな無防備に歩いていると…攫われるよ?」


「はは、馬鹿いうなよ。こんな所で子供攫ってどうするんだよ」



「…人体実験」



「は!?」


「フフフ…」


「く…クローム…?」


「フフフフフフフフ…」


「冗談…だよな? な…?」


「フフ、フフフフフフフフフフフフフフフ…」


「……………!!」


「なんて。もちろん冗談」


「………」


「引っ掛かった…?」


「ひ…」


「ん?」


「ひっかっか…った…」



(………可愛い)


(本当にお持ち帰りしたい…)



「ううう、じゃあオレ次行くから…うー…怖かったー…」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…クローム? どうしました目が虚ろですよ? …クロームー?










「うー…くっそー…クロームめ…何もあんな風に脅さなくってもいいじゃんかー…」


「あれ。…なんか可愛いのが動いてる」


「つーか、誰が攫われるかよ。一番常識無いのは骸たちなんだから他の誰かが攫おうなんて…」



ひょい。



「正ちゃーん。なんかすっごい可愛いの拾ったー! これ飼おうー!



「ってもっと常識ない奴いたー!!!」



「あ。鳴いた


鳴いてねぇよ! つーか離せ、はーなーせー!!」


「うああああ…じたばたじたばた可愛いなぁ…」


「白蘭さんどうしたんですか…ってまた変なの拾ってきて。また無残に殺すつもりですか?



「え? 死にネタ!? これ死にネタ!?」



「やだな正ちゃーん。あれは殺したんじゃないよ、遊んでたら結果的に死んだんだよ



怖ぇーーー!!! 誰かー! ヘループ!!



「…良い年した大人が何寄ってたかって子供いじめてんだよ」


「あ。γ」


ぎゃー! 一番危険な奴来たー! マジで死ぬ!! 殺される!!


「ガキなんていじめねぇよ。おら白蘭。ガキを離せって」


「ぶーぶー。良い子ちゃんぶってー」


「なんで僕じゃなくてあなたが真面目キャラになってるんですか」


「…白蘭の奇行を止めない時点で真面目キャラは諦めてろ





「うー…」


「ったく。大丈夫かガキんちょ。用もないのにこんな所歩いてたら駄目だろ。喰われるぞ。グロテスクな意味で


「…用なら。ある」


「ん?」


「これ、渡しにきた…」


「ありゃ。ボンゴレの資料だ…そういえば昨日こなかったね。なに? キミは昨日こなかったお詫びって事で僕が飼っても良いの?



「良くねぇよ! オレはまだ用事があるんだ!! 邪魔したな!!」



「おー、ダッシュで逃げた」


「あ。転んだ。…白衣の裾合ってないから…」


「うああああ、可愛い…やっぱりあれ飼うー!」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

白蘭さん駄目ですってば。我慢してください。










「うう、この身体は意外に厳しいです、リボーンさん…」



「なー、マーモンどう思う? リボーンの部屋に朝から獄寺隼人がいたってよ」


「レヴィが寝惚けてただけだと思うけど。声も違うように聞こえたって言ってたし」



「すいませんリボーンさん…いつもと立場逆転だひゃっほい☆ とか思ってる場合じゃ本気でなかったんですね…!」



「隠し子とか?」


「獄寺隼人を名乗る意味が分からないよ」



「ううう、早く済まして帰ろう…ヴァリアー寄ったら帰ろう。もうボヴィーノとかキャバッローネとかは良いや…



「てかなにこのチビ。邪魔」(ゲシ)


「きゅ!?」(ころん)


「ベル…別に放っておけばそのうち視界から消えただろうに。何も蹴らずとも」


「………ううう…」


「えー、良いじゃん。邪魔なもんは邪魔ー」



「―――うっく…」



「え?」


「あ」



「ひっく…ううう、うあぁぁああああん! もーやだーーー!!



「あれー!? な…泣いた!? オレ泣かせちゃった!? あれー!?


「あーあ。ベルが小さな子供をなーかせた」



「ぁぁあああん! さっきからなんなんだよもー! みんなそんなにオレが嫌いなのかよー! ばかばかばかー!!



「ちょ、ご、ごめん! まさか泣くとは思わなくて!! ちょ、泣き止んで!!」


「僕としてはうろたえるベルにまさかだけど」


「わーん! リボーンさん…リボーンさんリボーンさんリボーンさんー!!! リボーンさんー!!」


「う"ぉぉおおおおい! こらベルー!! なにこんな子供をいじめてるんだぁあああああ!!」



「ってそこで出てくるのはスクアーロかよ!!」



「出てきて悪いかぁああ!」


「いや、悪いっつーかなんつーか…この流れだと…なぁ?」


「ねぇ」


「あ?」


「うう…オレもー帰るー! うー、リボーンさんー!」


「ってうぉあー! チビが泣きながら帰って行ったー!!」


「…結局何しに来たんだか」


「…って、あの子増なんか落として行ったぞ…? ボンゴレの資料…?」


「……………」


「……………」


「あ? どうした二人とも」


「獄寺隼人と名乗る、高い声の人物…」


「正体はまぁ分かったけど…なんで朝からリボーンの部屋に…?」


「………実はロリコン。とか…?」


「……………」


「…なんだ? 何の話?」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

リボーンロリコン疑惑勃発…調べてみる価値有りだね。










「うー…獄寺くん、一体どこに行っちゃったのか…!」


「落ち着け、ツナ」


「リボーン…これがどうして落ち着いていられるのさ!!」


「そうだよ」


「雲雀さんも言ってやって下さいよ!!」


「あんな動く小さな可愛い塊がどこを転がり回ってるかも分からないんだよ!? 早く見つけないと!!」



「って雲雀さん獄寺くんを人扱いしてねー!!」



「そんな、獄寺だって子供じゃないんだ。腹が減ったら帰ってくるだろ」


「獄寺くんは今子供だし、しかもお腹が空いたら戻るってそれこそ子供だよね!?


「良いから落ち着けって」


「お前は落ち着きすぎだ!!」


「…!? 待つんだ綱吉。彼の持ってる資料を良く見てみるんだ! 逆さまになってる!


「え…? ………は、本当だ…! しかも良く見てみれば履いてる靴も革靴とスリッパだ・・・!


「大丈夫だ綱吉、実は彼も取り乱しているよ!!


「取り乱し方がベタだ! ていうか大丈夫でもねーーー!!



「ひっく…リボーンさんーーー!!!」



「ん?」


「うあああああああん! リボーンさんー!!」


「あ…獄寺くん…帰ってきた」


「…ていうか彼の後頭部に思いっきり飛び込んだからか首がとんでもないことになってるけどね」


少し有り得ない方向に曲がっていますね」



「なんだ…どうした獄寺。てか今までいったいどこに行ってた」


「うっく…ううう、黒曜とミルフィオーレとヴァリアーです…ひっく…」


「そうか…で、なんで泣いてんだ」


「脅されたり攫われそうになったり食べられそうになったり虐待されそうになったり殺されかけたりして転ばされました



「お前何言ってんだ?」



「あう…ごめんなさいリボーンさん」


「あ?」


「この小さな身体…かなり不便です。なのにオレはそんなリボーンさんを見て心が和んで…! っく、すいませんでしたー!!」


「いや、別に良いけどよ。ともあれ…これに懲りたらひとりでどっか行くなよな。オレはともかく周りが心配する」


「…自分も心配していたくせに」


「ていうか、首が有り得ない方向に曲がってまま言っても格好付かないけどね


「…靴も片足スリッパのままだしね」



「ひっく…ぐす…リボーンさんー!」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

もうオレ離れません! ずっとリボーンさんのお傍にいます!!










「獄寺くんー」


「はい?」


「うあああああああ…可愛い…獄寺くん…一緒に遊ぼうー!」


「何言ってるんですか10代目。今は業務中ですよ」


「ほらほら獄寺くんー、ぱたぱたぱたー」


「ってなんでオレの目の前で猫じゃらしをぱたぱたするんですか?」


「じゃれてじゃれてー」



「じゃれませんよ」



「フ…甘いね沢田綱吉。彼にはやっぱりこれじゃない?」


「は、それは…!」


「…首輪とリード?」


「さぁこれ付けて。散歩に行くよ



「お前どれだけアブノーマル?」



「お前らさっきから人の頭上でうっせーぞ」


「はぅ! す、すいませんリボーンさん!」


「うるせーリボーン! お前に用はねーよ! リボーンが肩車している獄寺くんに用があるだけだ!!」


「というわけでどうか気にせずに」


「…お前ら…」


「今は仕事の時間ですよー! ほら、リボーンさんだって真面目に働いているのに!!」


「は、本当だ!! なんでリボーンそんなに真面目に働いてるの!? 寝ないで良いの!?


「偽者? キミ偽者? それとも今夜にでも世界滅ぶの?


「お前ら…はぁ、獄寺がこんななりになって仕事が出来ねーからオレがしてやってるだけだ」


「うう、すいませんリボーンさん…」


「大変だねリボーン」(ぱたぱた)


「猫じゃらし振らないで下さい10代目」


「大変だねリボーン」(かちゃり)



「首輪付けようとするな雲雀」



「うっせーぞ…」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

何言ってんだよこれがこれから毎日続くんだよ? 慣れとかないと。










「獄寺くん元の姿に戻ったんだっけ?」


「ああ。昨日な」


「そうか…あの可愛い愛しい萌えな獄寺くんともとうとういよいよ会えないのか…」


「あれだけ写メ撮っておいてまだ足りないのか」


「当然だよ! 今日の獄寺くんは昨日の獄寺くんより新しい獄寺くん!! ああ可愛い!!



「叫ぶな気違い」



「それで、その獄寺くんは?」


「ああ、久しぶりの外出に出ているぞ。今までの姿だとパニックを招くからっつってずっと引き篭もっていたからな」


「そっかー…確かにずっと地下に篭っていたら気も滅入るしね」


「と、噂をしたら。だ。獄寺が前から来るぞ」


「本当だ。…おーい、獄寺くん…って、ん? なんか様子おかしくない?」


「腹押さえてるな。体調でも崩したか?」





「獄寺くん…どうしたの?」


「え…あ、10代目にリボーンさん。こんにちは。…どうしたって、一体なんのお話です?」


「腹押さえてるだろ。って言うか………腹膨れてるな」


「本当だ…え? どうしたの?」


「え!? えぇっとえっと…そのこれは………は、孕みました・・・!!!


「はら!?」



「お前どれだけ生態系崩すつもりだよ」



そんなことどうでも良いよ! え? 相手は!? 相手は誰なの獄寺くん!!」


「ふぇ!? あ、相手…!?」


「そうだよ! 獄寺くんとのそのお腹の子の父親は誰なんだ獄寺くん答えろ獄寺くん!!!」


「えっとえっとえっとー…相手はリボーンさんです!!!」



「なにーーー!?」



「オレ?」


「ちょ、リボーンこの野郎!! 一体いつ獄寺くんと寝たんだ!!」


「…獄寺と寝るようになったのは獄寺が子供になってからだが」


「幼い子供に手を出したのか!! なんて奴だ! この変態! 何のためにオレはずっと我慢していたんだ!!」


「………うるさいお前黙れ


「ぐふ…っ!?」


「り、リボーンさん!? 10代目に今何を!?」


「さぁな。疲れが溜まってんじゃないのか? それはそうと…獄寺」


「は、はい…」


「その腹の中身はなんだ?」


「ですから…その、」


「…にょおん」


「あ、こら…! 出ちゃ駄目だ!」


「…ねこ?」


「あ…その、捨てられていて、ですね…」


「ここは動物禁制だぞ」


「分かってます…けど、」


「にょーん」


「あ、こらお前リボーンさんの足に擦り寄るな!!」


「…やれやれ」


「ぁ…リボーンさん、そいつを…どうするつもりで?」


「どうするってお前…そりゃ、」


「す、捨てるんですか…!? 待って下さいリボーンさん、捨てるならオレを捨てて下さい!!



「意味が分からん」



「リボーンが獄寺くんを捨てる!? え、ならオレが拾うけど!?


「うぜぇのが復活したな…てか、捨てねぇよ」


「ってリボーン? その手に持ってるねこ…なに?」


「オレと獄寺のガキ」



「リボーンと獄寺くんのどっちがねこの因子持ってるの!?」



「リボーンさん…! オレ、嬉しいです!!」


「待って!? オレを置いて話進めないで!? オレが寝てる間になにがどうなったの!? え!? てかもう出産!?





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

感動的なシーンを見損ねた!!