アングレカム
花言葉「祈り」「いつまでもあなたと一緒」
「リボーンさん、アングレカムですよ」
「アングレカムだな」
「オレ、この花好きなんですよ」
「そうか」
「…女っぽいと思いますか?」
「いや、別に」
「それはよかった」
「オレもこの花好きだしな」
「それはよかった」
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いいですよね。この花。
苺
「尊敬と愛」「幸福な家庭」
「リボーンさん、苺です」
「苺だな」
「ちょっと待っていてもらえますか? 買ってきます」
「買ってどうするんだ?」
「10代目のお母様に差し入れしようかと」
「そうか。じゃあオレも買うか」
「買ってどうするんですか?」
「ああ、お前にやるんだ」
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え…あ……ありがとうございます。
翁草
「何も求めない」「背徳の愛」「告げられぬ恋」「純真な心」「華麗」
あの人が任務で遠いところに行ってしまった。
そんな折、翁草を見つけた。
オレにぴったりだなと思った。
告げられぬ恋。背徳の愛。
自分とあの人の立場の違いを実感していると、あの人から花が届いた。
オドントグロッサム。
…泣いてもいいですか?
オドントグロッサム
「特別な存在」
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オレはあなたにとって…そういう存在だって。自惚れてもいいんですか?
杜若
「幸運が来る」「幸運」「雄弁」
「リボーンさん、杜若ですよ」
「杜若だな」
「いい花ですよね」
「そうだな」
「花言葉も縁起いいですし」
「そうだな」
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あなたにぴったり。
金水引
「感謝の気持ち」
「リボーンさん、金水引ですよ」
「金水引だな」
「リボーンさん、いつもありがとうございます」
「なんだ急に」
「いえ、なんとなく」
「そうか」
「はい」
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お前も。いつもありがとうな。
紫苑
「遠方にある人を思う」「思い出」「君を忘れない」「追憶」
「…獄寺」
「はい、なんでしょう」
「なんだ、生きていたのか」
「…人の名を呼んでおいてそれはあんまりかと」
「そうか?」
「花に向かって言ってたんですか?」
「そうだな」
「…喜ぶべきなのか悲しむべきなのか判断に困りますね」
「そうか」
「はい」
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とにかく生き延びられたようでよかったよ。
ストレチア
「全てを手に入れる」「気取った恋」「万能」
「リボーンさん、ストレチアです」
「ストレチアだな」
「リボーンさんってストレチアが似合いますね」
「そうか?」
「ええ」
「なら早くお前もオレのものになれ」
「何言ってるんですか。とっくになってますよ」
「そうだったか」
「ええ、そうなんです」
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それは知らなかったな。
青薔薇
「有り得ない」
「青薔薇は人工的に作られた花だ」
「そうですね」
「だから自然界に存在しない、有り得ない花なんだと」
「みたいですね」
「それにオレもあてられて青薔薇と呼ばれるときがある」
「腹が立ちますね」
「もう慣れた」
「オレが腹立ってるんです」
「そうか」
「ええ。リボーンさんは青薔薇なんかじゃありません」
「そうか?」
「ええ。どちらかというとデルフィニウムです」
「………そうか」
「はい」
デルフィニウム
「高貴」「尊大」「慈悲」「清明」「あなたは幸福をふりまく」
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意外に照れるな。
毒芹
「あなたは私を死なせる」「死も惜しまず」
「好きです」
「突然だな」
「ええ。何となく今言いたくなりました」
「あれを見てか?」
「ええ。あれを見てです」
「単純」
「言われなれてます」
「そうか」
「ええ。主にあなたに。そして返事が欲しいんですが」
「今更だろ」
「それでも聞きたいんです」
「そうか」
「ええ」
「愛しているよ」
「ありがとうございます」
「ああ」
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オレは無力な自分を呪った。
パンジー
「物思い」「思慮深い」「心の平和」「思想」
「リボーンさん、パンジーです」
「パンジーだな」
「安いですね」
「安いな」
「一山いくらですね」
「一山いくらだな」
「…後ろの連中も、一山いくらですね」
「一山いくらだな」
「パンジーの方が愛らしいので、こっちの方がよっぽどマシですね」
「まったくだ」
「では、なるべく誰にも迷惑を掛けないよう路地裏にでも行きますか」
「そうだな」
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あいつら始末したら、茶屋にでも行くか。