は〜いみんな元気ー? ルッス姐さんよー!!
このコーナーはルッスーリア三丁目っていうアタシのコーナー!! ここではヴァリアーメンバーのプロフィールを紹介しているの♪
今日のゲストは期待の新人獄ちゃん!!
え? その呼び名実はもう使われてるって? ヤダもう早く言ってよね!! そもそもその呼び名使う子とこの世界の獄ちゃん会ってないじゃない!!
でもいいわ。呼び名なんてどうでもいいじゃない。そもそも被ってるぐらいでなんだっていうのよ!!
獄ちゃんはとっても可愛いのよー! みんなも獄ちゃんの魅力にくらくらになるといいわ!!
ルッスーリア「さて、最初の台詞はこんなものかしら。カメラさーん? ちゃんと撮れてるー?」
ベル「おいオレこのあと隼人と遊ぶ約束してるんだから早くしろよ」
ルッスーリア「あら、ベルも来たの? みなさーん、この子はベル。獄ちゃんを弟のように可愛がるお兄ちゃんよー」
ベル「うっせ」
マーモン「何照れてるのさ」
ルッスーリア「あら、マーモンも来たの? みなさーん、この子はマーモンちゃん。憎まれ口を叩きながらも獄ちゃんのこととっても思ってるツンデレさんよー」
マーモン「黙りなよ」
スクアーロ「ところでそのゲストの獄寺の姿が見えないんだが?」
ルッスーリア「あら、スクアーロも…ってこのやりとりもう飽きたわ。でも言うアタシ素敵。みなさーん、この銀髪兄さんはスクアーロ。なんだかんだで獄ちゃんの世話を焼くお兄ちゃん2号よー」
スクアーロ「2号…」
レヴィ「で、獄寺はどこだ?」
ルッスーリア「みなさーん、このごついのはレヴィって言って、獄ちゃんのお兄ちゃん3号よー」
レヴィ「なんだかオレだけおなざりだな!?」
ルッスーリア「それはそうと、確かに獄ちゃんどこ行っちゃったのかしら。この時間この部屋に来るように言っておいたのに…」
ベル「逃げられたんじゃね? ルッス嫌われた〜」
ルッスーリア「んま! なんてこと言うのベル! こう見えてアタシ獄ちゃんに懐かれてるのよ!! 少なくともあんたよりもね!!」
ベル「なにおうー!!」
獄寺「わりぃルッス。遅くなった」
ルッスーリア「あら獄ちゃん。いいのよ〜丁度今獄ちゃんの…お話を……していたところで………」
ザンザス「……………」
ルッスーリア「あ、あら〜ボスも来たのね〜。み、みなさーん、この傷だらけのダンディなお方はヴァリアーのボス。獄ちゃんの…獄ちゃんのお父さんみたいな人よー!!」
ベル「うわ、ルッス言ったし」
マーモン「死んだかな?」
ザンザス「……………」
ベル「あれ? 無反応?」
スクアーロ「どーしたいボスさん。マネキンにでもなっちまったか?」
ザンザス「ああ?」
ドガァ!!
スクアーロ「ぐあー!!」
レヴィ「む。いつものボスだ」
ルッスーリア「ご、獄ちゃん? ボスと一緒でどうしたの?」
獄寺「んー、ボスに食事に誘われたんだけど、ルッスとの先約があるって言ったら着いてきた」
ルッスーリア「ほほほ、ほ…ボスのお誘いを断って無事に済むのは獄ちゃんぐらいだわー」
ザンザス「早く終わらせろ…終わったら食事だ」
ベル「え! 隼人、オレとの約束は!?」
獄寺「ん? ああそうだな。ボス、実はオレこのあと別にベルとも約束があるんだ」
ザンザス「ああん?」
ギロッ!!
ベル「ひ!! …い、いや…たとえボスといえど、隼人は渡さねえ!!」
スクアーロ「おー! やれやれベル! やっちまえ!!」
ザンザス「カス鮫が。生意気なんだよ!!」
ゲシッ!!
スクアーロ「おっと」
レヴィ「ぬわー!!」
マーモン「ぼ、ボス…!! 僕は何も…うわー!!」
ルッスーリア「…よし、ボスが暴れている間に獄ちゃんへの質問を済ませるわ! 巻きで行くわよ!!」
獄寺「で、何するんだ?」
ルッスーリア「アタシが質問するから、獄ちゃんは答えてちょうだい」
獄寺「ん? おう」
ルッスーリア「本名と誕生日と趣味はなにかしら?」
獄寺「…それ、こないだリボーンさんにも聞かれたけど流行ってるのか?」
ルッスーリア「なんですって!? あの小憎たらしいアルコバレーノにも!? く…先を越されたわ…」
獄寺「ルッス? 何をブツブツ言ってるんだ?」
ルッスーリア「なんでもないわ。天丼になっちゃうけど、もう一回言って頂戴」
獄寺「天丼? よく分からんが…まあいいか。名前は獄寺隼人。誕生日は9月9日。趣味はピアノ」
ルッスーリア「あのボンゴレ坊やも言ってたけど、お嬢様みたいね♪」
獄寺「ピアノしているだけでお嬢様なら、世の中お嬢様だらけだぜ」
ルッスーリア「そうかしら。じゃあ次。ヴァリアーに入った経緯を言って頂戴」
獄寺「…みんな知ってるだろ?」
ルッスーリア「視聴者視点で言ってるの!! いいからいいから!!」
獄寺「視聴者…? さっぱり分からんが…まあいいや。スラム街でいつものように喧嘩して倒れてたところを通りかかったボスに拾われた」
ルッスーリア「あの日、ボスは究極のお肉を探して街を徘徊していたのよ〜♪」
獄寺「オレ食材だったの!?」
ルッスーリア「いいえ、仔犬ちゃん扱いよ〜♪」
獄寺「ああそう…」
ルッスーリア「でもそれは最初だけ。今やヴァリアー家族に欠かせない愛娘だから獄ちゃんは! ああ可愛い獄ちゃん!!」
獄寺(娘…?)
ルッスーリア「そういえばボンゴレに知り合いが何人かいるようね?」
獄寺「あー、姉貴とシャマル? 八歳までは一緒に暮らしてた。オレが住んでた城を飛び出て、そっからは会ってなかったよ」
ルッスーリア「お城! ベルが王族なら獄ちゃんは貴族ってとこかしらね。で、久々に会ってどうだった?」
獄寺「どうって? 別に?」
ルッスーリア「懐かしかった? また一緒に暮らしたくなった?」
獄寺「ど、どうしたんだよルッス」
ルッスーリア「ごめんなさい…獄ちゃんが本当の家族と触れて、アタシたちから離れちゃったらと思ったら……」
獄寺「…馬鹿だなルッスは。オレはどこにもいかねえよ」
ルッスーリア「獄ちゃん…!!」
獄寺「ルッス、泣くなよ」
ルッスーリア「だって…だって…!! う、う…じ、じゃあ、次の質問で最後よ。アタシたちのことどう思ってる?」
獄寺「どう思ってる? 一言で言うと家族だな」
ルッスーリア「獄ちゃん…!!」
獄寺「個別に言うと…ルッスは世話焼きの姐さん、ベルは甘い兄貴、スクは頼りになる兄貴、レヴィは話が面白い兄貴、マーモンは気の利く弟、んでボスは…心配性の親父かな」
ルッスーリア「獄ちゃん…」
ベル「隼人…」
スクアーロ「獄寺…」
レヴィ「……こ、今度また話を用意しておいてやるっ」
マーモン「ふん! 気の利くって、そっちが気が利かないだけじゃないか!! それに、だから僕は弟じゃ…!!」
ザンザス「……………」
獄寺「なんだよみんなしてこっち見て…恥ずかしいだろ!!」
ルッスーリア「ううう、こんないい子がアタシたちの家族だなんて誇らしいわ…!!」
ベル「なんかこのコーナーいつもよりすっげえ長いけどいいの?」
ルッスーリア「編集するからいいのよ」
スクアーロ「…獄寺? どうした?」
獄寺「…なにが?」
スクアーロ「なんか…具合が悪そうだが……」
獄寺「なんでも…ねえよ」
(ふら…)
バタ!!
ベル「は、隼人…!?」
マーモン「獄寺? …獄寺!!」
ザンザス「隼人!!」
レヴィ「ボス!?」
ザンザス「医者を呼べ! 早く!!」
スクアーロ「今手配した! ベッドに寝かせろ!!」
ルッスーリア「獄ちゃん! しっかりして!!」
獄寺「……………」
(バタン)
ルッスーリア「先生、獄ちゃんの容態は…」
医者「残念ですが…息子さんは……病いに掛かっています」
ルッスーリア「なんですって!?」
マーモン「獄寺は助かるの? いくら必要なのさ。金なら払うよ」
医者「………」
ベル「そんな…嘘だろ……?」
スクアーロ「くそが!!」
レヴィ「獄寺…」
ザンザス「話は出来るのか?」
医者「ええ…出来ます。彼に残された時間は少ない…是非、ご家族で話をされて下さい」
ザンザス「………」
ルッスーリア「ご、獄ちゃん? 入っていいかしら?」
獄寺「…どうぞ」
ベル「隼人!!」
獄寺「うわ、ベル? …どうした? 抱きついて」
ベル「隼人…隼人!!」
獄寺「………」
マーモン「獄寺…」
獄寺「よおマーモン。お前までどうしたんだ? いつもと様子が違うぞ」
マーモン「………」
獄寺「レヴィはなんか男泣きしてるし」
レヴィ「泣いてなど…おらん!!」
獄寺「スク…オレが倒れた間に何があったんだ?」
スクアーロ「………それは…」
ガン!!
スクアーロ「ぐあ!!」
ザンザス「カス鮫。お前は黙ってろ」
スクアーロ「何しやがる!!」
ザンザス「オレが言う」
獄寺「ボス…?」
ザンザス「隼人。お前は………」
獄寺「…オレが……病いに、か」
ザンザス「………」
獄寺「悪いな…みんな……最後まで、迷惑かけちまって……」
ルッスーリア「そんな、アタシたちこそ気付けなくて…」
ベル「隼人死ぬな! 死なないでくれ!!」
獄寺「何言ってるんだよベル。オレたちの仕事を忘れたか? 病じゃなくても、いつか戦場で死んでいたさ」
ベル「馬鹿! 何言ってるんだよ!! 戦場ならお前を守れる! 人間相手ならオレが相手出来る!! だけど…病気なんて、どうやって相手すればいいんだよ…!!」
獄寺「ベル…」
マーモン「ごめんよ、獄寺…幻術じゃ身体の不具しか偽れない。病気相手じゃ…助けられないんだ」
獄寺「何だよしおらしいこと言って。いつものあの口調はどこいったんだ?」
マーモン「な…! ひ、人が珍しく素直に謝ってあげれば…!!」
獄寺「そうだな、悪い…こんな時でも素直になれないのは、オレの方さ………く…」
スクアーロ「獄寺?」
ベル「隼人…?」
獄寺「なんでも…ねえ……ぐ…うう…」
ルッスーリア「獄ちゃん? 身体が痛むの!?」
レヴィ「獄寺!」
獄寺「なん、だよ…みんなして、そんな情けねえ面しやがって…それでも、ヴァリアーか? ヴァリアーは…「弱者は消す」んじゃ、なかったのかよ…」
ザンザス「お前だけは、別だ」
獄寺「ボス…は…はは……」
ザンザス「何がおかしい」
獄寺「悪い…気を悪くさせるつもりじゃなくて……嬉しくてな」
ザンザス「なに…?」
獄寺「オレは…死に際は、ずっとひとりだって、思ってた」
ベル「死に際なんて言うなよ!! 隼人は死なない、絶対助かるから…!!」
獄寺「ああ、そうかい。じゃあ今仮に死ぬとしてだ。…こんなにも…心配してくれる、ファミリーがいてくれて…オレって、なんて幸せものなんだろうって、そう思って…それが嬉しくてな」
マーモン「キミは馬鹿かい!? これから死ぬってのに、嬉しいなんて…僕には理解出来ない!!」
ベル「隼人は死なねえっつってんだろマーモン! ふざけんな!!」
スクアーロ「うるせえ!! ベル! マーモン! 喧嘩するならここから出て行きやがれ!! 獄寺の容態が悪化するだろ!!」
ベル・マーモン「………」
獄寺「ははは…最後の、最後まで、賑やかなファミリーだったな……」
ルッスーリア「最後だなんて…獄ちゃん……」
獄寺「自分の身体ぐらい、分かるさ………ルッス。ベル。スク。マーモン。レヴィ。そして……ザンザス」
ルッスーリア「はぁい…?」
ベル「な、なんだよ…」
スクアーロ「どうした」
マーモン「なにさ…」
レヴィ「ああ」
ザンザス「………」
獄寺「だいすきだ………」
どさ…
ベル「隼人…?」
マーモン「獄寺…?」
スクアーロ「く…っ」
レヴィ「獄寺…!!」
ルッスーリア「獄ちゃん…? うそ…嘘よね? そんな、獄ちゃん…獄ちゃあああああああん!!!」
カチンコ持ってる人「はいカーット!!」
「あー終わった終わった。ルッスこの台本長くね?」
「何言ってんのよベル。ノリノリだったくせに」
「まったく、こんな茶番に付き合う僕って本当に人がいいよね。誰か寄付してくれてもいいんだよ?」
「嫌なら断ってもよかったんだぞ」
「オレとしてはボスさんが付き合ってくれたことが驚きなんだがな。一体どういう風の吹き回しだ?」
「……………」
「…あー…みんな、ちょっといいか?」
「ん? どうしたの隼人」
「いや、ボスの様子がおかしいんだが………誰かこの芝居のこと、ボスに言ったか?」
「え?」
「お前言った?」
「いいや?」
「オレはボスは知ってるとばかり…」
「じゃあボスさんは…本当に獄寺が病気だと思ってたのか!? こりゃあ傑作だぐああああああああ!!!」
「スクアーロ…キミの犠牲は忘れな…うわあああ!!」
「ぼ、ボス…!! 落ち着いてぐがあああ!!」
「うわあボスが切れたー!!」
「もうボスってば! 獄ちゃんが倒れてもカメラが回ってる時点で気付くべきだったわねってのごお!!」
「うわあ…地獄絵図だ……やっぱりオレもああなるのか…?」
「…隼人」
「ひ! わ、悪いボス!! 騙すつもりはなかったんだ!!」
ぎゅ…
「………ぼ、ボス?」
「無事でよかった」
「ボス…本当に……オレのこと、心配してくれたのか?」
「当たり前だ」
………。
「…ボス………オレも…演技だけど、演技じゃなかったよ」
「ああ?」
「オレの言った台詞…台本に載ってたからじゃなくて……あれは全部、オレの本心の言葉だ」
「………」
「…みんなには言うなよ。絶好のからかいの的になっちまう」
「…クク、ああ、分かった。それで許してやる」
「そりゃ助かるぜ。………ボス」
「あん?」
「愛してるぜ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ば…ばばばばばばばば馬鹿者! そういうことを軽々しく言っちゃいかん!!」
(家族愛を告白することってそんなにいけないことだったのか!?)
リクエスト「ルッス〜リア三丁目特別企画 本日の特別ゲストは獄!」
リクエストありがとうございました。