それから、更に数日が過ぎたある日。
ボンゴレに。裏から。闇から入ってくる影があった。
あの日の。10代目の電話相手の捜索部隊だろう。何か、大きな箱のようなものを持っていた。例えば人一人ぐらい入ってしまいそうな。
奴等がオレに気付く。まぁ隠れてもないのだから当然か。
狼狽する気配。どうやら隠密行動中だったらしい。だけどそんなの知るもんか。
「その箱の中身に用がある」
一声でこちらの意思を伝えれば、動揺する気配に変わる。ああ、自分の要望を一息で伝えられるなんて、言葉って素晴らしいですね。リボーンさん。
だけど当然ながらオレのご希望通りはい分かりましたさぁどうぞ。なんて展開になるわけがない。むしろそんなことする奴いたら首だ。
オレはつかつかと歩み寄り、箱に手を掛ける。制止を掛けてくる奴には眼前にナイフを突き付けてやる。
「中身を確認したいだけだ。責任はオレが取る」
全てがオレの早とちりなら、それでいいんだ。
勝手な行動をして、と重い厳罰を食らうことになろうとも構わない。オレの想像が外れていればそれでいい。
オレは箱の蓋に手を掛ける。
開ける前に、どうか。と願う。
どうか、この中に―――あなたはいないで。
オレは蓋を取った。
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箱の中にいたのは―――…
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